ストロングポイントを失っているのが最大の問題点
鳥栖に敗れ、肩を落とす柏の選手たち。3連敗を喫した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)
開幕から2連勝と好スタートを切った柏レイソルが、ホームでサガン鳥栖に1-4と敗れ、3連敗を喫した。好調時と現在の違いを挙げるなら、システムだろう。
8節の川崎戦(●0-1)、9節の京都戦(●0-2)の立ち上がりまでの布陣は開幕からの3-5-2を採用したものの、京都の圧力に押されると、前半途中に3-4-2-1にシフト。そして10節の鳥栖戦では試合開始から3-4-2-1システムで入った。
確かにフォーメーションを変えた判断は合点がいく。京都のショートカウンターや鳥栖のコンビネーションからの崩しを防ぐには、前線の枚数を削ってダブルボランチにしたほうが安定感は増す。必要な采配だったかもしれない。
ただ、今の柏に限って言えば、リスクマネジメントは捨てたほうがいい。15位に沈んだ昨季も、相手の長所を消して自分たちの短所を隠す戦い方を選ぶと歯車が狂い、大スランプに陥った。そういう悪い傾向が今のチームにはある。
8節の川崎戦(●0-1)、9節の京都戦(●0-2)の立ち上がりまでの布陣は開幕からの3-5-2を採用したものの、京都の圧力に押されると、前半途中に3-4-2-1にシフト。そして10節の鳥栖戦では試合開始から3-4-2-1システムで入った。
確かにフォーメーションを変えた判断は合点がいく。京都のショートカウンターや鳥栖のコンビネーションからの崩しを防ぐには、前線の枚数を削ってダブルボランチにしたほうが安定感は増す。必要な采配だったかもしれない。
ただ、今の柏に限って言えば、リスクマネジメントは捨てたほうがいい。15位に沈んだ昨季も、相手の長所を消して自分たちの短所を隠す戦い方を選ぶと歯車が狂い、大スランプに陥った。そういう悪い傾向が今のチームにはある。
リスクマネジメントが悪い采配と指摘しているわけではない。代償として、ストロングポイントを失っているのが最大の問題点だ。開幕直後の好スタートの要因は前線からのプレスで、プレッシングを機能させたのが2トップの採用だった。実際、鳥栖戦後に「1トップよりも2トップのほうがプレスをかけやすいですか?」とFWの細谷真大に聞けば、こう返ってきた。
「(プレスの)かけやすさで言えば、やっぱり前に人数がいたほうがいい。それでも自分の役割は把握しているので、やっていくしかないです。守備がハマらなった今日は、後ろの選手の声を聞きながら上手く守備できれば良かったですけど、鳥栖さんもビルドアップは持ち味としているので、反省点としていきたい」
そして細谷の次に会見に登壇した武藤雄樹は、こんなことを話していた。
「チームが勝てた時はみんなが前向きに、自信を持ってプレーしていたように感じていた」
自信がある戦い方は3-5-2システムによる前線からのプレスだろう。確かにアンカーの両脇を突かれる危険性はあるが、怖気づいたら昨季の二の舞を演じてしまうと思う。ストロングポイントを失うくらいなら、リスクマネジメントを捨てたほうがいい。
晴天のホームゲーム、2節の横浜戦(○3-1)や6節の磐田戦(〇2-0)などは選手たちの表情も晴れやかだったような気がする。強みを信じて戦った時のほうが、選手も観客も楽しいだろうし、スタジアムの雰囲気も明るくなる。自信を持てるだけの実力があることは、7節のC大阪戦(〇1-0)までの間に証明している。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
【PHOTO】柏レイソルを応援する美女サポーターたち
「(プレスの)かけやすさで言えば、やっぱり前に人数がいたほうがいい。それでも自分の役割は把握しているので、やっていくしかないです。守備がハマらなった今日は、後ろの選手の声を聞きながら上手く守備できれば良かったですけど、鳥栖さんもビルドアップは持ち味としているので、反省点としていきたい」
そして細谷の次に会見に登壇した武藤雄樹は、こんなことを話していた。
「チームが勝てた時はみんなが前向きに、自信を持ってプレーしていたように感じていた」
自信がある戦い方は3-5-2システムによる前線からのプレスだろう。確かにアンカーの両脇を突かれる危険性はあるが、怖気づいたら昨季の二の舞を演じてしまうと思う。ストロングポイントを失うくらいなら、リスクマネジメントを捨てたほうがいい。
晴天のホームゲーム、2節の横浜戦(○3-1)や6節の磐田戦(〇2-0)などは選手たちの表情も晴れやかだったような気がする。強みを信じて戦った時のほうが、選手も観客も楽しいだろうし、スタジアムの雰囲気も明るくなる。自信を持てるだけの実力があることは、7節のC大阪戦(〇1-0)までの間に証明している。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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