武藤のドイツでの成功に藤田俊哉が太鼓判!! 「むしろ活躍するイメージしか浮かばない」

2015年08月15日 サッカーダイジェスト編集部

無駄のない走りはFWにとって大事な要素。

武藤の活躍を確信する藤田氏は、「シュートテクニックも多彩」と評価し、なによりもゴールという結果を期待している。(C)Getty Images

 いよいよブンデスリーガが開幕する。香川、長谷部、清武、乾……今シーズンもたくさんの日本人選手がプレーするよね。もちろん全員に期待しているけれど、僕は特にFC東京からマインツへ移籍した武藤に注目している。
 
 彼になによりも期待しているのは、ゴールだ。日本で見せていたような、常にハードワークするプレーができれば、自ずと結果はついてくると思っている。まだシーズンは始まっていないけれど、失敗する理由が見当たらないし、むしろ活躍するイメージしか浮かばない。
 
 その理由は、まず彼が賢い選手であるということ。それにマインツは昨シーズンまで岡崎が在籍していたチームだから、日本人に対するポジティブな評価があるだろうし、それは武藤にとってアドバンテージになる。
 
 もうひとつ、彼にとってポジティブな要素は、すでに結婚しているということだね。結婚は、成功の条件のひとつでもあると思う。食事を含めて生活が安定するからね。日本に比べて海外では日常生活のなかで不便さを感じるものだけど、それがストレスにならないよう、結婚によって安定した環境を整えられるのは大きい。
 
 さらに、ありきたりだけど、チームの戦術を理解するために1日も早く語学を身につけることも大事。あとは怪我をしないようにコンディションを整えてプレーすればいいんだけど、武藤はスマートな選手だろうから、そうした懸念材料への不安はないと言っていいよね。
 
 マインツの練習を見たわけではないから、一概には言えないけど、とにかくいつもどおりにプレーすればいい。武藤の良さは、背後への鋭い飛び出し。それとシュートテクニックも多彩だよね。シュートにさえ持ち込めれば、いきなりふた桁ゴールも狙えるかもしれない。
 
 なにより彼のスプリントを見た時に感じたのは、バランスが非常に良いな、と。無駄のない動作が彼の特長でもある。
 
 無駄のないバランスの取れた走りができると、スピードが出るし、相手の当たりにも負けずに対応できる。現代のフットボールにおいて、トータルな意味で走力のない選手が活躍するのは難しい。ましてや、FWはスピードが求められるポジションだからね。
 
 ヨーロッパにおいて日本人選手が評価されているポイントは、ハードワークを基本とした高い技術力や、アジリティとスプリント力だから。そこを意識したのかどうか分からないけど、あの無駄のない走り方は、スピードという彼の持ち味を引き出している。

次ページ成功するためのハードルは、デビュー戦を大事にすること。

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