「これでお前らはセリエBだ」モウリーニョが“右腕”の暴言を謝罪も…サレルニターナ側は怒り爆発!「恥ずべき行為、キレている」

2022年04月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「モウリーニョが私をどう思うかはクソにも気にかけない」

助監督の暴言をモウリーニョは謝罪したが…。(C)Getty Images

 ローマのジョゼ・モウリーニョ監督が、右腕の非礼を対戦相手に詫びた。だが、サレルニターナの幹部は怒りを露にしている。

 4月10日のセリエA第32節、ローマ対サレルニターナの一戦は、2-1でホームのローマが制した。前半に先制を許したものの、80分を過ぎてから2ゴールを奪ったローマが逆転勝利している。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、試合終了時に両軍のベンチがいさかいを起こした。その原因は、ローマ助監督がサレルニターナに無礼を働いたからのようだ。

 試合後、モウリーニョ監督がフラッシュインタビューで「彼らが正しい。謝罪する。行き過ぎた言葉が飛んだ」と謝罪した。さらに、指揮官は会見で「一部のクラブや警察、国とは違い、私は真実を決して隠さない」と述べている。

「私のベンチの人間が『これでお前らはセリエBだ』と言ったんだ。彼らのベンチはこれに怒って反発した。私が謝罪する」

 最下位サレルニターナは残留ラインの17位カリアリに9ポイント差。2試合未消化ではあるが、降格の危機に瀕している。しかし、対戦後にそれを揶揄するのはスポーツマンシップに反するだろう。

【動画】試合後に騒動となっているローマ対サレルニターナ
 だが、元ローマ幹部でもあるサレルニターナ幹部のワルテル・サバティーニは、怒りの理由はアシスタントコーチの言葉だけではないとうかがわせた。ローマに5枚、サレルニターナに8枚のイエローカードが出た荒れた試合におけるローマ陣営の審判へのプレッシャーを非難している。

 サバティーニは「モウリーニョが私をどう思うかはクソにも気にかけない。ピッチで起きたことは恥ずべきだ」と、強烈な言葉で古巣を批判した。

「私は何者でもない。モウリーニョのようなお偉い人物ではない。だが、起きたことにキレている。ローマには敬意を払うが、スポーツ的な観点から下劣なものを見た。すべてのスローインでベンチ全員が立ち上がり、主審に重圧をかけたんだ。主審はクリーンなタックルをローマのFKとし、それでゴールが決まった。(ミラン・)ジュリッチに対するPKは見てもらえなかった。負けなければいけないと分かっていても、違うかたちで負けたい」

「モウリーニョは私のことを『こいつ誰?』と言うだろうさ。私はクソほどに勝っていないからな。だが、私はたくさんのことをしてきた。ヘミングウェイやペソアを読んできた。人生のことを大切にしてきた。こんな生活はできない。ごう慢と不均衡ばかりだ。我々はプレーをしたい。残留したいだけだ。こんな振る舞いは我々にふさわしくない」

 遺恨となった一戦だが、ローマは欧州カップ戦、サレルニターナは残留と、それぞれ大事なものを争っている終盤戦だけに、両クラブとも前を向く必要があるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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