「我々はGKへバックパスの国」重鎮カペッロ、取り残された伊サッカー界に嘆き「ペップではなくクロップを見ろ」

2022年03月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「イタリア国外では普通のストライカーだったのが…」

監督経験も豊富なカペッロ氏が、イタリア・サッカー界にモノ申した。(C)Getty Images

 現地時間3月24日、カタール・ワールドカップ(W杯)の欧州予選プレーオフ準決勝が行なわれ、イタリアは北マケドニアとホームで対戦。シュート数32対4と圧倒しながら、得点を奪えずに迎えた終了間際の92分に決勝点を叩き込まれ、0―1でまさかの敗北。2大会連続でW杯出場を逃すこととなった。
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 FIFAランキング6位の欧州王者が、同67位の格下に敗れる大波乱に世界中が驚愕。現地メディアからは当然批判が噴出し、イタリア代表監督ロベルト・マンチーニの母親まで「私なら(マリオ)バロテッリを呼んでいた」などと声を上げるなか、戦術に苦言を呈したのが、アッズーリOBのファビオ・カペッロ氏だ。

『Football Italia』によれば、『Sky Sport Italia』の番組内で「イタリア・サッカーは15年間、グアルディオラの真似をしてきた」と問題提起。目指すは、スペイン人指揮官ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ監督)のスタイルではなく、ドイツ人指揮官ユルゲン・クロップ(リバプール監督)のそれだと訴えている。
 
「縦パスや身体の強さがなく、チャレンジする習慣もない。クロップのプレースタイルを見習うべきだ。イタリアでそれをやっているのはアタランタだけで、彼らの結果を見てみろ。

 ヴィンチェンツォ・イタリアーノ(フィオレンティーナ監督)も同じようなことを試みているし、ジェノアのアレクサンダー・ブレッシンもクロップ以上のものを提供している。ドイツ人のやり方をモデルにすべきで、スペイン人の真似をするテクニックはない」

 75歳の重鎮は、「ヨーロッパのリーグはハイペースで、私たちはそれに慣れていない。我々はゴールキーパーへバックパスの国なのだ」と、国内リーグの遅れも指摘。その証拠に他のリーグからセリエAへ来た途端、圧倒的な成績を残したと、3選手の名を挙げている。

「ヴィクター・オシメーン、ロメル・ルカク、タミー・エイブラハムもイタリア国外では普通のストライカーだった。それがイタリアで凄い選手になった。これには疑問を抱かざるを得ない」

 またも苦しい4年間を過ごす羽目なったイタリア。変革の時が迫っているのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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