「プーチンは理解していない、大きな過ちだ」ウクライナ出身の元Jリーガーがロシアを非難。露選手への制裁には「沈黙は同意と同じ。罰に値する」

2022年03月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ロシア人が起こっていることを恥じているのを願っている」

G大阪で2年間プレーしたプロタソフ氏。現在は母国サッカー協会で要職を務める。(C)Getty Images

 ウクライナ出身の元ソ連代表FW(ウクライナ代表でも1キャップ)で、ガンバ大阪でも2年間プレーしたオレグ・プロタソフ氏が、母国へ軍事侵攻を続けるロシアを非難した。母国メディア『CHAMPION』が伝えている。

 現在はウクライナ・サッカー協会の第一副会長を務めるプロタソフ氏は、「この戦争はとてもひどい。敵はわが国の多くのインフラを破壊し、すでに多くの命が失われている。ひどいことだ。これはファシズムだ。人々の破壊だ」と怒りを露わにした。

「我々は、この状況から勝利を収める必要があり、わが国はこれに対処すると信じている。ロシア人が起こっていることを恥じているのを願っている」
 
 58歳の元ストライカーは、「ロシアからの電話はほとんどない。おそらく彼らは、自分たちのリーダーが何をしているのかを信じて、それが問題ないと考えているんだろう。この軍事政権を支持した人々と、(今後)どのようにコミュニケーションを取り続ければいいか、想像がつかない」と続けている。

「プーチンがこの世界に住んでいるのが疑問だ。彼は、ウクライナがすでに完全に自由で独立した国家であることを理解していない。戦争でウクライナに攻め込んで来るとは、大きな過ちだ。ウクライナは、彼らが羨む独立した強力な国家になるだろう。彼らは残念に思うだろうが」

 プロタソフ氏は、ロシアのアスリートへの制裁についても「正しい」と主張している。

「ロシアのアスリートは制裁に値する。サッカーやスポーツが、政治からかけ離れているとは言えない。一流のアスリートなら、外に出て、『私は同意しない。これは戦争だ。私たちは間違ったことをしている』と言わなければならない。

 しかし、彼らは皆黙って支持している。沈黙しているなら、同意と同じだ。だから、彼らは罰を受けるに値する。誰もが彼らを待っている敗北を感じるはずだ」

 1994~95年に在籍した古巣のG大阪は、今月14日にプロタソフ氏の現状を報告。「私は開戦直後はキエフ郊外のまさに攻撃の中心地にいましたが、リビウに避難することが出来ました。ここは、今のところ落ち着いています。ただ、いつまでかは分かりません。ウクライナを愛する勇敢な国民を信じています。そして、私達の国に平和と安らかな日々が、サッカーが日常で戻ってくるとを願っています」とコメントしていた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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