プロの舞台でも決して怯むことなく
トップチームデビューを果たした東。堂々たるプレーぶりだった。写真:徳原隆元
2022年3月15日に行なわれたルヴァンカップで、FC東京が磐田とスコアレスドロー。グループステージの2試合を消化して未勝利(1分1敗。Dグループの3位)と苦しいスタートとなっている。
3月12日の広島戦からスタメンを大幅に入れ替えたFC東京は前半、文字通り沈黙した。各駅停車のパスが散見され、敵陣のエリア内にボールを運ぶことさえ困難なように見えたのだ。後半は途中出場の渡邊がよくボールに絡んだおかげで前半以上に鋭い攻撃を展開できたが、それでも物足りなさが先行。アルベル監督が標榜する〝ボールを愛するサッカー"の完成形を観ることができるのは、だいぶ先になりそうな印象だ。
3月12日の広島戦からスタメンを大幅に入れ替えたFC東京は前半、文字通り沈黙した。各駅停車のパスが散見され、敵陣のエリア内にボールを運ぶことさえ困難なように見えたのだ。後半は途中出場の渡邊がよくボールに絡んだおかげで前半以上に鋭い攻撃を展開できたが、それでも物足りなさが先行。アルベル監督が標榜する〝ボールを愛するサッカー"の完成形を観ることができるのは、だいぶ先になりそうな印象だ。
ただ、産みの苦しみを味わうFC東京の中で奮闘が目についたのは42番。エンリケ・トレヴィザン退場後(60分)、62分から途中出場した東廉太だ。今季2種登録としてトップチームに加わった17歳のDFは岡崎慎とCBコンビを組むと、189センチの長身を生かしたディフェンスで磐田の攻撃を阻止。プロの舞台でも決して怯むことなく、最後まで集中して戦い抜いた。
トップチームにおいて公式戦初出場を果たした東のプレーについては、アルベル監督も「クラブの将来を担う選手に成長する可能性を秘めている」と称賛。もちろん小さなミスはあったが、試合の雰囲気に呑み込まれず、堂々と戦っていた。
チームとしての収穫は少ない試合だったかもしれない。それでも、1対1の局面でも身体を張り、ゴールを許さなかった東のパフォーマンスは、今後に向けてポジティブに映った。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)