「プーチンはヒトラー、獣、吸血鬼だ」今季CLでマドリー撃破のシェリフ指揮官、ウクライナ防衛隊参加への想いを激白「ロシア人は嘘つき」

2022年03月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「何が起きても問題ない。恐れていない」

今シーズンのCLでシェリフを快進撃に導いたヴェルニドゥブ監督。(C)Getty Images

 今シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)で、奇跡的な旋風を巻き起こしたのがモルドバのシェリフ・ティラスポリだ。

 初出場ながら、第1節でウクライナの強豪シャフタールを2-0で破ると、続く第2節ではなんとレアル・マドリーに敵地で2-1と大金星。この時点ではグループDの首位に立っていた。最終的にマドリーとインテルの後塵を拝して決勝トーナメント進出は逃したとはいえ、7ポイントを挙げて3位に入る大躍進を見せた。

 モルドバの絶対王者を欧州の舞台で快進撃に導いたのが、ウクライナ人のユーリ・ヴェルニドゥブ監督だった。先日、その指揮官が、まだシーズン中にもかかわらず、ロシアの軍事侵攻を受けて、母国の領土防衛隊へ加わったというニュースは驚きを与えた。

【関連画像】戦闘服を着て闘いに備えるヴェルニドゥブ監督
 そのヴェルニドゥブ監督のコメントを、英公共放送『BBC』が伝えている。2月24日の早朝、ブラガとのヨーロッパリーグ決勝トーナメント・プレーオフ第2レグを戦うため、ポルトガルにいた時に息子からの電話でロシアの攻撃を知ったという56歳の指揮官は、「その時からウクライナに戻って戦うべきだと悟った」と明かしている。

「親しい人々は私を止めようとした。妻、子供たち、孫たち。だが、立ち上がることにした。妻が支えてくれたことに感謝している。彼女は私の性格を知っている。一度決断したら、それを変えないとね」

「私たちはモルドバに行くことができたかもしれないし、妻や子供たち、孫たちには、まだその選択肢がある。しかし、ここ(ザポリージャ)で暮らしている」

 その一家が暮らす場所にも、ロシア軍が近づいているようだ。「戦闘が起きている場所から、それほど遠くないと思う。最も激しい戦闘が起きている地域は、おそらくここから120キロぐらいだ。しかし、決断をしたので、何が起きても問題ない。私は恐れていない」と話したヴェルニドゥブは、こう続けている。

「いつでも、指示されたところに行く準備ができている。まだ武器を使用していないが、準備はできている」

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