中国が週末のプレミアリーグ放映を一斉中止へ? “ウクライナへの連帯”を問題視か、英メディアが報じる

2022年03月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

プレミアリーグをあげてウクライナ支持を表明する予定

ジンチェンコをチームメイトに持つマンCの選手たちはウクライナの国旗と「NO WAR」の文字が入ったシャツを着て入場した。(C)Getty Images

 ロシアとの"親交"を重視するという姿勢の表われだろうか。

 現地時間3月4日、英公共放送『BBC』は、中国当局が週末に予定されているプレミアリーグの中継を中止する方針を検討していると報じた。

 その理由は、ロシアに軍事的侵攻を受けているウクライナへの連帯の表明によるもののようだ。同リーグは今週末、全20チームがすべて「ウクライナへの支持を示す」という方針で進んでいる。

 これまでに発表されている内容では、全20チームのキャプテンはウクライナカラーの特別な腕章をつけ、キックオフ前には選手と監督、マッチコミッショナーやクラブスタッフとともにファンが連帯の時間を持つように奨励されている。

 さらに、グラウンドの大型スクリーンにはウクライナの国旗の色と同じ青と黄色を背景に、「Football Stands Together」と表示され、この文言は土曜日に行なわれるレスター対リーズの試合から、月曜夜に行なわれるトッテナム対エバートン戦まで、フィールドの周囲に設置されているLEDのボードにも表示されるという。加えて、中継番組ではプラットフォーム上のロゴおよびプロフィールも、ウクライナカラーに変更される予定だ。
 
 一方で中国はロシアの行動を支持しており、イングランドとEUが行なった対ロシア制裁を非難した立場にある。国内でのウクライナへの連帯を阻止するため、プレミアリーグの放映を一切行わないことで、ウラジミル・プーチン政権へのさらなる支持を示す狙いのようだ。

 英紙『Daily Mail』は「ロシアと正常な貿易協力を継続したい中国にとり、そうした光景を放映するのは示しがつかないということだろう」と痛烈に皮肉っている。

 また、英ジャーナリストらがこの情報を伝えると、現地サポーターからは「中国がヨーロッパクラブのスポンサーを降りたほうが早い」「良かった。そろそろ中国が何であるか理解するときがきた。敵だ」「これが彼らなりの"尊重"だ。台湾に対してもそうするんだろうさ」といった批判的な声が上がっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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