カタールW杯欧州予選の除外を受け、ロシア・サッカー連合がCASへ提訴。ウクライナは予選延期を申請、FIFAも検討へ

2022年03月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

ポーランドが不戦勝扱いになるという報道も

ロシアのウクライナ侵攻がサッカー界にも多大な影響を与えている。(C)Getty Images

 今年開催されるカタール・ワールドカップの欧州予選プレーオフは、ロシアのウクライナへの軍事的侵攻の影響で混乱をきたしている。

 国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)は、2月28日、ロシアの代表とクラブチームが主要大会への出場を全面的に禁止にすると発表。ロシアはW杯予選からはじき出されることが決定したが、これに対してロシア・サッカー連合は決断を不服とし、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴すると声明を発表した。

 米紙『The Washington Post』によれば、「ロシア側は、W杯からの除外はプレーオフの直接のライバルからの圧力で下されたもの。スポーツの原則としてフェアプレーのルールに違反する」と主張しているという。

 また、侵攻を受けているウクライナはプレーオフの延期を求めている。ウクライナは24日にスコットランドと対戦予定で、勝てばウェールズ対オーストリアの勝者と、29日にW杯出場をかけて対戦することになる。ウクライナの国内リーグは2月24日から1か月の休止が決定しており、稼働していない。
 
 また、24日にプレーオフでロシアと対戦予定だったポーランドについては、不戦勝扱いで勝ち進むという動きもあると現地では報じられている。その場合、スウェーデン対チェコの勝者と対戦することになる。

 こうした状況について、FIFAは「適切な解決策を見つけるため、UEFAやスコットランド・サッカー協会と情報を交換している。ウクライナチームの状況も踏まえて判断する」と声明を発表している。

 11月に開幕するW杯本大会の組み合わせ抽選は、ドーハで4月1日に行われる予定だ。だが、未定枠が増えた場合の対応が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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