「ここにロシア人は必要ない!」母国ウクライナへの侵攻に怒れる“ディナモの英雄”がライフル銃を手に声明

2022年03月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

1980年代の黄金期を支えた右サイドバック

ベスソノフ氏やシェフチェンコ氏ら数多の名手を輩出してきたディナモ・キエフ。今も昔もウクライナ・サッカーを象徴する存在だ。(C)Getty Images

 ウクライナ・サッカーの礎を築いた名手が、母国防衛のために決意を明かした。

 ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻が世界的な非難を浴びるなか、スポーツ界のレジェンドたちが続々と正規軍および義勇軍への志願を表明している。ボクシングの元世界3団体ライト級統一王者ワシル・ロマチェンコに続き、同じく世界ヘビー級3団体統一王者のオレクサンドル・ウシクも自身のSNSで銃を手に声明を発表した。

 同国サッカー界のアイコン、アンドリー・シェフチェンコ氏はキエフ市民に寄り添う画像を随時公開し、「ウクライナ国民と私の家族が攻撃に晒されている。どうか私たちの国を支援し、ロシア政府に彼らの侵略と国際法違反を止めるよう呼びかけてほしい」と訴えている。

 そして現在、国内屈指の名門クラブであるディナモ・キエフでスポーツ・ディレクターを務める63歳、ウラジミール・ベスソノフ氏もアクションを起こした。娘で元新体操世界女王のアンナさんが公式インスタグラムを更新し、「家を守る私の父を見てほしい」と動画を投稿。ウクライナ国旗の付いたライフル銃を抱えながら「ここにロシア人は必要ないし、敵は歓迎されない。祖国と家族を守り抜いて見せる」とカメラに向かって語りかけた。
 

 ベスソノフ氏は1980年代に欧州を席巻したディナモ・キエフで、攻撃的なサイドバックとして鳴らした国民的英雄。智将ヴァレリ・ロバノフスキの下で、オレグ・ブロヒン、オレクサンドル・ザバロフ、アレクセイ・ミハイリチェンコ、イーゴリ・ベラノフ、オレグ・プロタソフらと黄金期を形成した主軸のひとりだ。旧ソ連代表としても79試合に出場するなど活躍し、3度のワールドカップを経験。1988年のソウル五輪では金メダルに輝いている。

 ディナモ・キエフは外国籍選手がすでに国外退去し、ミルチェア・ルチェスク監督も母国ルーマニアに一時避難している。76歳の名将は「私がルーマニアで穏やかに過ごしていると思うなら、それは大間違いだ。私の魂とハートはキエフと、選手たちと、そこで暮らすすべての人びとと共にある」とのメッセージを寄せ、「ウクライナ国民は誇り高い。彼らは祖国の地から離れず、どれだけ長引いても最後まで闘い続けるだろう。これから先になにが起こるのかは分からない。それでも私はいつかまたかならずキエフに戻って、指揮を執れると信じている」と力を込めた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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