「マエダは走るが…」パス成功わずか7本の前田大然、沈黙の要因は旗手怜央? 地元メディアが見解「仕事ができていない」

2022年02月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「イデグチを使って新しい何かにトライするにせよ…」

旗手(左)と前田(右)はチームを勝利に導くことはできなかった。(C)Getty Images

 2月に入って宿敵レンジャーズとのダービーに快勝し、続くマザーウェル戦でも4-0と大勝したセルティックは、王座奪還に向けて勢いづいていた。だが、ここに来てややスローダウンしている。

 欧州の舞台ではヨーロッパリーグ決勝トーナメント・プレーオフでボデ/グリムトとの2試合を落とし、国内リーグでもダンディーに3-2と辛勝。そして2月27日のハイバーニアン戦では、得点を挙げられないままスコアレスドローに終わった。

 古橋亨梧に加えてギオルゴス・ギアクマキスも不在だったセルティックは、前田大然がトップでフル出場したが、ネットを揺らすことはできなかった。

 セルティック専門サイト『67 HAIL HAIL』は「試合に多くのエネルギーをもたらしたが、つなぎのプレーや空中戦の能力という点で我々は何も得ることができなかった」と評している。

「もちろん、ここでマエダのことに力を入れるつもりはない。左サイドからのほうがやりやすいのは明らかだし、とにかく今日は供給という点で彼が多くを得られなかったのは明白だ。マエダが静かだったのは、トム・ロギッチとレオ・ハタテのパフォーマンスによるところが大きい」

 同メディアは、前田がパス成功数わずか7本だったことを紹介し、「ハイバーニアンの最終ラインを相手にほとんど空中戦で勝てなかったからだ。精度も57.1%にとどまった」と指摘。ギアクマキスの高さがなかったのは痛手だったと分析している。

「幸いなことに、ギアクマキスは水曜のセント・ミレン戦で復帰するとみられる。それにより、ジョッタを上回れば、マエダはより快適な左ウィングでプレーできる」

【動画】GKと高速ワンツー?一度見ただけではよく分からない前田大然の今季3点目をチェック
 また、67 HAIL HAILによれば、セルティックOBのパット・ボナーは「マエダは走るだろうが、誰かが彼にボールを供給しなければいけない。今日はそれがなかった」と指摘。ロギッチの不調が影響したとの見解を示した。これには67 HAIL HAILも「ロギッチが好調なら、おそらく我々はマエダからもっと多くを見ることができるだろう」と報じている。

 ロギッチらと中盤を構成した旗手怜央にも苦言は寄せられている。67 HAIL HAILは「中盤全体がしかるべきように機能していなかった。ロギッチにハタテと今季何度も目立ってきた選手たちがうまく一緒に仕事できていない。マット・オーライリーも出場後、ロギッチよりは効果的だったが、インパクトをあまり残せなかった」と伝えた。

「何かバランスが取れていない。アンジェ・ポステコグルー監督が答えを見つける必要がある。マグレガーにもっと攻撃的な役割を与えるにしろ、ヨウスケ・イデグチ(井手口陽介)を使って新しい何かにトライするにせよ、監督が取り組まなければいけない」

 技術的なことだけではない。67 HAIL HAILは、優勝を目指すチームに不可欠の精神力もなかったと批判している。

「カール・スタルフェルト、ジョッタ、リエル・アバダ、カラム・マグレガー、レオ・ハタテはボデ戦を休んだ。リフレッシュし、我々が期待したようにやすやすとハイバーニアンを倒す準備を整えて試合に臨んだはずだ。だが、それを実現するのに十分なハングリーさがなかった。前線の選手たちはリスクをまったく冒さなかった。とてもフラストレーションのたまる結果となった大きな理由だ」

同メディアは「今シーズンはまだたくさんの紆余曲折がありそうだ。レンジャーズは勝点を落とすだろう。我々も同じであることは確かだ。だが、今月頭のマザーウェル戦以降、相手を一蹴できていないのは懸念だ」と続けている。

「2022年最初の魔法のような力がなくなってしまったことは確かだ。再びそれを取り戻せるかは分からない。だが、今日は気質という点で最高の兆しではなかった」

 中2日ですぐに訪れるセント・ミレン戦で、セルティックは嫌な流れを再び変えられるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部


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