「ロシアがW杯に出ないのを願う」ポーランド代表のユーベ守護神、母国の“対戦拒否”表明を支持!「FIFAにロシアを不戦勝とする勇気があるのか」

2022年02月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「母国のカラーを纏って、ロシア国歌を聞くことを拒む」

ロシア侵攻問題について率直な意見を述べたシュチェスニー。(C)Getty Images

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、サッカー界でも各地で抗議の声が上がっている。

 3月のワールドカップ予選プレーオフでロシアと対戦予定だったポーランドは、ロシアと戦う事を拒む意向を表明した。ポーランド代表の守護神、ユベントス所属のGKヴォイチェフ・シュチェスニーは、FIFAに対応を求めている。

 シュチェスニーは2月26日、自身のインスタグラムで、ウクライナ出身の妻とその血を引く息子、ウクライナにいる家族やともに仕事するウクライナ人たちは「みんな素晴らしい人たちだ」と強調。「良心がプレーすることを許さない」と、対戦を拒むことを宣告した。

「ロシアの価値観や信念を代表することを選んだ選手たちとの対戦を拒む。ピッチに立ち、母国のカラーを纏って、ロシア国歌を聞くことを拒む。ロシア政府の行動を正当化するスポーツに関わることを拒む」
 
 さらに、同日のセリエA第27節エンポリ戦で3-2と勝利を収めた試合後、「僕たちはワールドカップ予選プレーオフでロシアと対戦しないという正しい選択をした」と述べた。(『Gazzetta dello Sport』紙より)。

「チームメイトたちも同じように考えていて、僕はうれしい。僕らは代表として戦わない。不戦敗になるなら、自分たちは正しいことをしたのだと分かっているから、胸を張って受け止める。そのうえで、試合が行なわれず、ロシアがワールドカップに出ないことを願おう」

「すべての代表が僕らを模範とすべきだ。次はFIFAにロシアを不戦勝とする勇気があるのかを見てみようじゃないか。僕は、ロシアの大半の人は戦争に反対だと確信している。でも、彼らの政府は違う選択をした」

『Gazzetta dello Sport』紙によると、ユベントスの副会長であるチェコ出身のパベル・ネドベドも、試合前に「今日はサッカーのことを話すのが非常に難しい」と述べている。

「私は(欧州の)東側の人間だ。ウクライナでの起きていることにはとても心を痛めている。このような苦しみ、戦争は誰にもふさわしくない。シュチェスニーの現状を理解するし、彼の素晴らしいプロ意識に感謝している。ロシアと対戦しないという選択に賛成だ。私の国も同じようにすることを望む」

 世界は、戦争に反対している。FIFAは、どう動くのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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