「あなたは母国が攻め込まれたらどう感じる?」ペップがウクライナ代表ジンチェンコに関する問いに“逆質問”「残念だ」

2022年02月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジンチェンコは「試合に出る準備はできている」と明言

会見で選手とその母国に対してコメントしたペップ。(C)Getty Images

 現地時間2月25日、翌日に行なわれるプレミアリーグ第27節のエバートン戦を控え、マンチェスター・シティの指揮官ジョゼップ・グアルディオラが前日会見に出席した。

 首位を快走してきたシティだが、2位リバプールとの勝点差は3ポイントまで肉薄。前節のトッテナム戦は2-3で撃ち合いの末に敗れており、首位を守るためには連敗は許されない状況だ。

 だが、記者会見ではまず、ウクライナ代表オレクサンドル・ジンチェンコに話が及んだ。母国がロシアの軍事的侵攻を受け、自身のSNSを通じてウラジーミル・プーチン大統領を痛烈に批判する内容を投稿。それが大きな反響を呼んでいる。

 ペップは記者に「ジンチェンコの様子はどうか」と尋ねられると、「彼は心配しているよ」と答えた。現地紙『Manchester Evening News』が伝えた。

「自分が生まれ、家族や友人がいる国に対して感じることだ。罪のない人々を殺すことをあなたはどう思う? そう考えたときに感じたことが、彼の気持ちなのだろうと思う。彼にとってはそれが身近なこととして起きたんだ。もちろん、私たちは彼を支持している。ただ、彼が生まれて愛している国で、外から攻撃されて罪のない人たちが殺されるということが起こり得るんだ」
 
 また、ジンチェンコとどんなことを話したのかと問われると、記者に"逆質問"をして応じた。

「もし海外の人がイングランドを攻撃してきたらどうする? あなたならどう対応する? そう考えたときに感じたことが、彼の今の心境だよ。過去にユーゴスラビアで起きたことには、誰も何もしなかった。世界中で多くの戦争が起きているが、これは新しい戦争だ。平和に暮らしたいだけなのに、罪のない人たちが死んでいく。残念だよ。誰もが家を持ち、よく眠り、食卓に食べ物を並べ、映画や食事などの楽しみを得て、愛する人を得たいと思う。なのに、いつも1人、2人、3人の決断のせいで大勢の罪のない人々がひどい代償を払う。受け入れがたいことだ」

 そう嘆いた後、ジンチェンコとは「スタッフ、仲間と全員で話をした」と述べた。

「私たちはそういう世界を生きている。残念ながらこうした出来事は世界のヘッドラインだ。心配だ。だが、アレクスは非常に強く、素晴らしい男だ。もちろん、簡単なことではないけれど、彼は今日も、昨日もトレーニングで素晴らしかった。万が一、週末の試合でプレーすることになっても大丈夫なように準備している」

 シティとエバートンの一戦は、日本時間2時30分にキックオフされる。エバートンに在籍するウクライナ代表DFヴィタリ・ミコレンコはベンチ入りが可能な見通しだ。また、ウエストハムのウクライナ代表FWアンドリー・ヤルモレンコは、デイビッド・モイーズ監督が「休暇を与えた」と明言し、欠場することが明らかになっている。 

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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