“タレント軍団”神戸は初のリーグ優勝とACL制覇を狙える陣容か? キーマンは新戦力のドリブラー

2022年02月17日 白井邦彦

「ボールを握り、より攻撃的に」をテーマに掲げる

ともに浦和から移籍してきた汰木(左)と槙野。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2月18日(金)にいよいよ2022シーズンのJリーグが開幕する。DAZNとスポーツメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」では、開幕に先駆け、J1各クラブの戦力を分析。サッカーダイジェストWebでは、初のリーグタイトルとACL制覇に挑むヴィッセル神戸を紹介する。

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 昨季クラブ史上最高のJ1リーグ3位でフィニッシュしたヴィッセル神戸は、目標としていたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を獲得。2018年から掲げる「アジアNo.1クラブ」の一環として、今季は再びACLの頂点を目指す。

 もちろん、ACL制覇だけではなく、J1リーグ初優勝も狙っていく構えだ。その中で、オフにはベルギー代表DFのトーマス・フェルマーレンがチームを離れ、のちに現役を引退。昨季チーム2位の7得点を挙げたドウグラスも柏レイソルに完全移籍するなど不安材料もなくはない。

 とはいえ、攻撃面では昨季途中に日本代表の大迫勇也、武藤嘉紀、バルセロナ下部組織出身のボージャン・クルキッチといったアタッカー陣の大型補強をすでに敢行している。さらに今季は浦和レッズから槙野智章と汰木康也という攻守の即戦力を獲得。そして、横浜F・マリノスのJ1リーグ制覇(2019年)を支えた扇原貴宏も迎え入れた。

【画像】神戸の2022シーズン予想フォーメーション!

 山口蛍や酒井高徳、セルジ・サンペールといったJリーグトップクラスの既存選手を抱え、なかでも世界的スターのアンドレス・イニエスタは相変わらずの超絶プレーを見せている。昨季ブレイクした菊池流帆、初瀬亮、郷家友太、中坂勇哉、佐々木大樹らの成長も著しく、選手層的にも全てのタイトルを狙える盤石の陣容が整ったと見ていいだろう。

 昨季は三浦淳寛監督の下で守備が改善され、大幅に失点数を減らしたことで好成績につなげた。既存選手が多く残る今季も堅い守備は継続されると思われる。その中で三浦監督は「ボールを握り、より攻撃的に」をテーマに掲げる。その点では、ドリブルを軸にチャンスを作り出す汰木は今季のキーマンと言えそうだ。

 チームとしてのポイントはハードスケジュールの中でいかに結果を残せるか。開幕からACLを含む8連戦が組まれており、序盤戦からチームの総合力が問われることになる。選手たちに求める「複数ポジションでのプレー」(三浦監督)を巧みに織り交ぜながらチームがどう成熟するか。その先にタイトルが待っている。

取材・文●白井邦彦(フリーライター)

2022明治安田生命J1リーグ第1節
名古屋グランパス vs ヴィッセル神戸(豊田スタジアム)
2022年2月19日(土)15時キックオフ
DAZNにて独占ライブ配信

【画像】2022 J1リーグ各チームの開幕予想布陣!

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