森保ジャパン、中盤の最適陣容は? 遠藤、守田、田中碧の3ボランチ鉄板化で柴崎、久保、堂安の起用法はどうなる

2022年01月30日 元川悦子

「3人でやる一番のメリットは誰がどこのポジションを取ってもある程度、しっかりプレーできるところ」

オーストラリア戦以降、日本の中盤を支える3人。左から田中碧、遠藤航、守田英正。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 2月1日の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)最終予選の天王山・サウジアラビア戦(埼玉)が2日後に迫ってきた。日本代表は29日も千葉・幕張でトレーニングを実施。中国戦(埼玉)翌日の28日は別メニューで調整した南野拓実(リバプール)も復帰し、「サッカー選手なので良くあることなんですけど、爪が内出血したけど、問題ない。大丈夫です」と次戦に支障がないことを明かした。その傍らで中山雄太(ズウォレ)が左足爪を痛めて欠席。だが、軽傷の様子で次戦出場に問題はなさそうだ。
 
 7戦終了時点で勝点19の首位・サウジは次戦をモノにすればW杯出場が決まる。逆に日本が勝てば、3月24日のオーストラリア戦に王手をかけられる。勝点を取りこぼすようなことがあれば、1ポイント差で肉薄しているオーストラリアに2位の座を明け渡すことにもなりかねない。絶対に勝利しなければならない大一番なのだ。

 そこに向けて、森保一監督の采配が注目されるが、「勝っている時はチームを変えない」という定石通り、4-3-3は継続するだろう。10月のオーストラリア戦(埼玉)から4戦を消化し、遠藤航(シュツットガルト)、守田英正(サンタ・クララ)、田中碧(デュッセルドルフ)の3枚の関係性は強固になりつつある。彼らの安定感は今のチームの大きな強み。鉄板化しつつある中盤トリオを指揮官も拠り所だと感じているはずだ。

「3人でやる一番のメリットは誰がどこのポジションを取ってもある程度、しっかりプレーできるところ。そんなに違和感なくプレーできるのがいい部分」とリーダー格の遠藤もコメントしていたが、スタート時の逆三角形を固定することなく、守田と田中が臨機応変に左右を入れ替えたり、守田が高い位置を取った時に遠藤と田中碧がダブルボランチ気味になるなど、流動的なポジショニングができていた。

 遠藤が下がった後に守田と田中がダブルボランチになった時も安定感が感じられた。この3人で大半の役割を回せるという手応えを得られたのは確かだろう。

「3人は守備の感覚が似ているので、補完し合いながら安心して前に行けますし、ポジションを上げてもボールを奪いに行く姿勢は見せられている。今の3人が出ている強みは十分発揮されている」と守田も確信を掴みつつある様子だ。
 

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