【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「選手過多のミラン…誰が出ていくか検証しよう」

2015年07月22日 マルコ・パソット

出ていった人、出ていくであろう人…ミランの人員整理進行中。

さらなる戦力補強と余剰戦力の整理を同時進行中のミラン。ピッチに立つメンバーの顔ぶれはどれぐらい変わるだろうか。 (C) Alberto LINGRIA

 ミラネッロのピッチは、ミラノの街のメインストリートよりも混雑しているかもしれない。
 
 ミランには、あまりにも選手が多すぎる。シニシャ・ミハイロビッチがミランに来て、最初に直面しているのがこの問題だ。
 
 新加入選手の他に、レンタルから帰ってきた選手も大勢いる。今現在、ミランのトップチームに在籍する選手はなんと31人。欧州カップ戦を戦う必要がないミランには、不釣り合いな人数だ。
 
 それに加えて今年から、セリエAのチームの在籍選手の上限は25人に設定された。ただし、U-21の選手だけは例外で、21歳以下であれば何人いても構わない。ミランの21歳以下の選手は4人(GKジャンルイジ・ドンナルンマ、DFダビデ・カラブリア、MFジョゼ・マウリ、FWエムバイ・ニアング)である。
 
 ミランの目標は、この4人も含めてトップチームの数を26~27人にすること。つまり、選手をあと4、5人は"間引く"必要があるのだ。
 
「間引きリスト」のトップに来るのは、まずこれまでほとんどプレーしたことのないような選手たち。ミカエル・アガッツィ、ミケランジェロ・アルベルタッツィ、シモーネ・ヴェルディの3人については、ミランが売却先を探している。
 
 すでに移籍が決まっている選手もいる。パブロ・アルメロ、ロビーニョに続き、アディル・ラミ、リッカルド・サポナーラ、ヴァルテル・ビルサ、ガブリエウ(レンタル)、ジェルソン・ヴェルガラ、そしてステファン・エル・シャーラウィだ。
 
 エル・シャーラウィーは、モナコに1500万ユーロでレンタル移籍した。レンタルといえば、期間を終えて元のチームに戻っていく選手もいる。サルバトーレ・ボッケッティ、マッティア・デストロ、マルコ・ファン・ヒンケルは元のチームに戻ると思われる。
 
 また、このオフで契約満了を迎え、そのまま更新しない選手では、マイケル・エッシェン、ダニエレ・ボネーラ、ジャンパオロ・パッツィーニ、ディダク・ヴィラ、そして解約合意に達したサリー・ムンタリもいる。
 
 最後にクローズアップしたいのが、今後、移籍するかもしれない選手だ。その候補は?ここは重要なので、ポジションごとに一緒に見ていこう。
 GKは前述の通り、アガッツィが出ていくので、ディエゴ・ロペス、クリスティアン・アッビアーティ、そして若手のドンナルンマで形成される。
 
 DFでは、アルベルタッツィの他に、ミランはクリスティアン・ザッカルドも放出して良いと考えている。しかし、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長がいつも口癖のように言う通り、ミランは選手にとって、かなり居心地の良いチームだ。シーズンまるまるベンチに座ると分かっていても、待遇の良さから、残留を求める選手も少なくない。
 
 他にも、ミランが若く優秀なアレッシオ・ロマニョーリを獲得すれば、アレックスの立場も微妙になってくる。

次ページ厳しいサバイバルが展開されることになるトップ下と前線。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事