千金弾も南野拓実への評価は厳しく…英専門メディアが“獲り逃したFW”と比較「実を結ばないミナミノとは対照的」

2021年12月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ダカ獲得失敗に対する後悔の念が渦巻いた」

劇的な同点弾を決め、殊勲者となった南野。しかし、リバプール専門メディアが試合後に称えたのは、敵FWだった。(C)Getty Images

 現地時間12月22日に開催されたカラバオカップ準々決勝で、窮地のチームを救う一撃を決めたのが、公式戦で3試合ぶりに先発したリバプールの南野拓実だ。

 本拠地アンフィールドに、レスターを迎え入れたレッズ(リバプールの愛称)は、新型コロナウイルスや怪我人など離脱者が続出したため、メンバーの大幅入れ替えを敢行。左ウイングでスタメンに抜擢された南野が、この日最大の見せ場を作ったのは、チームが2-3とビハインドを負っていた後半アディショナルタイム5分だ。

 ジェームズ・ミルナーからのアーリークロスを巧みな胸トラップでコントロールした背番号18は、右足を一閃。強烈なボレー弾で同点弾をねじ込んだのである。68分にディオゴ・ジョッタのゴールもアシストしていた日本代表FWは、1ゴール・1アシストの活躍で、PK戦を5-4で制したチームに小さくない貢献を果たした。

 試合後には、ユルゲン・クロップ監督から「最高のゴール、最高のパフォーマンスを見せてくれた」と絶賛された南野。現地メディアからも「見事なフィニッシュだった」(リバプール専門メディア『THIS IS ANFIELD』)と賛辞が相次いだなかで、あえて厳しい評価を下すメディアもある。日夜、リバプールの情報を発信し続けている専門サイト『Liverpool.com』は、今夏にクラブが補強候補に挙げていたとされるレスターのパトソン・ダカとの比較を展開した。

 今夏の移籍市場でリバプールのターゲットに挙げられていたダカは、南野の古巣であるレッドブル・ザルツブルクから2700万ポンド(約37億8000万円)でレスターに移籍。加入後に苦戦を余儀なくされている26歳の日本代表FWとは対照的に、今シーズンはここまで公式戦で7ゴール・4アシストと結果を残している。

 そんなザンビア代表FWについて「ミナミノは今宵のヒーローだったが、一部ではダカ獲得失敗に対する後悔の念が渦巻いた」と記した同メディアは、こう論じている。

「巧みな飛び出しでリバプール守備陣を大きく混乱させたダカは、ヴァーディーのゴールをアシストするなど、レスターをけん引。56分にイヘアナチョとの交代で彼が退くと、フォクシーズは一変した。その存在感は、ザルツブルクから移籍後、活躍がなかなか実を結ばないミナミノとは対照的だ」

【動画】試合終了間際に劇的な同点弾!南野が決めた鮮烈ボレーシュートをチェック
 さらに「もっとも、ディボック・オリギの活躍によってセンターフォワードを獲得すべきという声は夏よりも治まっている」としながらも、同メディアは「レッズが必要としているのは、ダカのような"深み"を作り出せる選手だ」と強調した。

「もちろん、時間をかけながらも馴染みつつあるミナミノが、その問題を解決してくれるにこしたことはない。だが、彼がフィルミーノのような地位を築けるかは疑問だ。もちろん補強ターゲットはダカだけではないが、リバプールが決して豊富ではない資金力のなかで、オイルマネーの嵐に対抗するために必要なクロップのサッカーに完璧にフィットするタレントを逃したのは間違いない」

 少しずつではあるが、声価を高めている南野。いまだ厳しい評価を下すメディアも少なくないなかで、周囲の評価を一変させるような活躍に期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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