【独占インタビュー】デル・ピエロ「まだ引退の決断は下していない」 去就が注目されるベテランに旧知のガゼッタ記者が迫る

2015年07月17日 パオロ・フォルコリン

「納得できるプロジェクトの話が来るのを待っている」

旧知のガゼッタ記者がデル・ピエロの胸の内に迫った。 (C) Getty Images

 アレッサンドロ・デル・ピエロは、2014年10月から12月までインド・スーパーリーグでプレーした。所属したのはデリー・ダイナモス。10試合に出場し、1ゴールを決めた。
 
 インドを離れた後はどのクラブとも契約せず、40歳になったベテランは引退も報じられたが、彼の本音はどこにあるのだろうか。尋ねてみた。
 
――ついに引退を決意したわけ?
 
「違うよ。まだ最終的な決断は下していない。たしかに僕ももう40歳。普通なら引退している年齢だ。でも、僕はサッカーをプレーするのがまだ本当に好きなんだ」
 
――つまり、ある意味"待ち"の状態にあるわけだね?
 
「そう、納得できるプロジェクトの話が来るのを待っているんだ」
 
――もし納得できる話がなかったら?
 
「まあ、その時は引退して、何をしたらいいか身の振り方を考えるよ」
 
――どこのチームからもオファーがないわけ?
 
「そうじゃないんだ。説明が悪かったかな? オファーはヨーロッパのいくつかのクラブから届いている。ただ、どのプロジェクトにも食指が動かないんだ。僕の仕事じゃないっていうか……。
 
 何かをするなら、自分が納得できることでなくちゃいけない。そうだろ? もらったオファーはちょっとそれとは違うんだ。だから僕は感謝しながらもお断りした」
 
――将来的なプロジェクトの中には「監督」という仕事も入っている?
 
「もし同じ質問を3年前にされたら、一笑に付して「ありえないね」と答えていただろう。時代も違ったし、僕は別の考えを持っていたから」
 
――でもいまは?
 
「いまなら……、『たぶん』って答えるよ。まずは子供のチーム、例えばアメリカで2つ3つサッカークリニックをやってみて、人に教えるという仕事がどんなものなのか経験してみたい。
 
 それで、この仕事が好きだと感じて、しかも自分に務まるものだって思えたら、本気で考えてもいいかもしれないね」

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