【韓国メディアの視点】高評価のカレンと“ソウルの救世主”と期待される高萩――。日本人Kリーガーの評価は?

2015年07月15日 慎武宏

チームの不調に伴い、今ひとつ波に乗り切れない増田。

蔚山現代で主にボランチを務める増田は、前半戦を終え今ひとつの出来。「1年目のほうが良かった」との声も聞かれる。写真:Getty Images

  シーズン前半戦を終えたKリーグは、昨季王者の全北現代が14勝5分3敗の勝点47で首位を走り、それを水原三星(11勝7敗4敗/勝点40)、全南ドラゴンズ(9勝7分6敗/勝点33)などが追走しているが、思わぬ苦戦を強いられているのが元鳥栖のユン・ジョンファン監督率いる蔚山現代だ。
 
 開幕当初こそ2勝1分と好スタートを切ったものの、4月は1勝4分、5月以降は2勝3分9敗と調子を落とし、22節終了時点で下から2番目の10位と低迷。その要因には、守備陣に負傷者が相次いだことや、Jリーグでは通用した堅守速攻が機能していない点などが挙げられる。期待が大きかっただけにメディアでの反動も大きく、「背水のユン・ジョンファン」と題した記事があったり、一部では根拠のない選手との不仲説も報じられた。
 
 そんな蔚山現代には、元日本代表で鹿島などでプレーした増田誓志が所属している。前半戦の成績は17試合・2得点。5月の全北現代戦で決めたボレーシュートは、Kリーグの"月間ベストゴール"にも選定されたものの、その後は目立った活躍ができていない。韓国のサッカー専門誌『FourFourTwo KOREA』のホン・ジェミン記者も言う。
 
「蔚山は守備陣に負傷者が出たことで失点が多く、守備的MFの増田への負担と責任も重くなった。増田への評価が低いのは蔚山のチーム成績とも関係しているが、Kリーグ1年目の時ほうが印象的な活躍をしていたのも事実。ここまでは今ひとつ調子の波に乗り切れていない」
 
 ホン・ジェミン記者は、「むしろKリーグの日本人選手としては、2部リーグのイーランドFCに所属するカレン・ロバートのほうが好印象だ」と話す。
 
「イーランドFCは今季からKリーグに参入した新設クラブ。ボビー(カレン・ロバートの愛称)はそこでしっかり主軸を務めている」

次ページ「右サイドは“ボビー”の独断場と言えるくらい存在感を発揮している」(リュ・チョン記者)。

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