【FC東京】武藤の後釜として獲得したふたりの助っ人FW その特徴と起用法は?

2015年07月10日 サッカーダイジェスト編集部

武藤と同タイプのバーンズ。大柄だがアジリティもあるサンダサ。

ウェリントンから獲得したオーストラリア代表のネイサン・バーンズ。スピード豊かな突破力と得点力を併せ持つFWだ。(C) F.C.TOKYO

 FC東京が第2ステージ開幕前に、外国籍FWを緊急補強した。周知のとおり、第1ステージだけで10得点を挙げたエースの武藤嘉紀はドイツ・ブンデスリーガのマインツへ移籍。その穴を埋めるべく、ネイサン・バーンズ、サンダサというふたりのストライカーを獲得したのだ。

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 ネイサン・バーンズは2014-15シーズンのAリーグMVP、そしてオーストラリア代表の看板を引っ提げてFC東京に加入した。タイプとしては、主に左サイドから最終ラインの裏に抜け出してゴールを狙う左利きのセカンドストライカー。利き足こそ違うが、スピードが持ち味の武藤と同タイプの選手と見られている。昨季のAリーグでは24試合で13得点をマーク。その得点力とスピードを活かした突破力には大きな期待が寄せられる。
 
 しかし、Jリーグでも同様の活躍ができるのかと言えば、やや不安な面もある。前所属のウェリントンは、0トップの布陣を採用。中央にボールを収められる選手を配置し、相手DFがラインを上げたところで両翼がサイドから敵陣を切り裂いていく。この戦術がハマり、バーンズは得点を重ねてきている。敏捷性の高いJリーグと、大柄でパワーのあるAリーグではDFのスピードも違ってくるため、適応できるかは未知数な部分が多い。
 
 ただし、19歳で代表デビューし、当時からオーストラリアを背負って立つ存在として認知されていた逸材である。そのポテンシャルは計り知れない。武藤のように監督が求める守備のタスクをこなした上で、いかに得意とするプレーを出せるかがポイントとなる。
 もうひとりの助っ人、サンダサはスペイン2部リーグのジローナで昨季16得点を叩き出した。187センチと長身でありながら、足もとの技術に優れている。厚みのある体躯は、昨季FC東京に所属したエドゥーと似通っているが、大柄な身体の割にはゴール前で小回りの利くアジリティも兼ね備えており、「純粋なFW」を欲してきたマッシモ監督からは重宝されるだろう。
 
 今季FC東京が継続してきたカウンター中心の戦いなら、バーンズのプレースタイルがフィットしそうだが、昨季途中、平山相太を起用していた時のように前線にボールが収まるFWを起用するならば、サンダサということになる。
 
 どちらかを選択するのか、またどちらも起用するのか。この起用方法によって"武藤なき"FC東京のこれからの戦い方が見えるはずだ。
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