【湘南】「もっと自分たちらしく戦うべき」。徳島に敗戦後、主将の岡本拓也がチームメイトにかけた言葉の真意

2021年11月28日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「キャプテンとしてしっかりまとめたかった」

岡本拓也は「素晴らしい雰囲気を作っていただきました。その期待に答えたかった」とサポーターへの感謝と結果への後悔を口にした。写真:滝川敏之

 11月27日、J1リーグ37節の徳島ヴォルティス戦後、右ウイングバックで先発した岡本拓也がオンライン会見で取材に応じた。
 
 岡本はまず、紙ハリセンによる迫力ある応援で後押ししてくれた湘南サポーターへ、「今日も素晴らしい雰囲気を作っていただきました」と感謝を口にした。そのうえで、徳島戦を次のように振り返った。
 
 「サポーターの期待に答えたかったですけど、自分達らしさを出せる場面が少なかった。もう一度原点に立ち返ってプレーしなければいけない」
 
 徳島戦は残留争いの直接対決で、また11月24日に亡くなったオリベイラの想いも背負って戦った。重みがある試合で岡本は「若手も多く、試合の入りから精神的な難しさを感じた。キャプテンとしてしっかりチームをまとめたかった」と後悔の念を語った。
 
 岡本は徳島戦の反省点について「立ち上がりから守備的になってしまったことや相手のサイドバックに押し込まれたこともあり、攻撃的なポジショニングをとれなかった。後ろに重たくなって推進力が失われた時間帯もあった」と述べる。そして試合後には、チームメイトに「もっと自分たちらしく戦うべき」と声をかけたという。
 チームメイトに話した言葉の真意は「自分たちの戦いをした結果負けたなら後悔は残らないが、今日のように自分たちらしくないサッカーをして負けると後悔が残る」。岡本は"湘南スタイル"を貫く重要性を味方に伝えたのだ。
 
 最終節では残留をかけてガンバ大阪と戦う。報道陣から「今節の経験は最終節に活かすことができるのでは?」と問われた岡本は「もちろん、苦しいなかで戦った経験は活かせると思いますし、このチームは逆境を幾度となく乗り越えてきました。もう一度ひとつにまとまって湘南らしく戦いたい」と次節への意気込みを力強く語った。
 
 残留争いは徳島、湘南、清水の3クラブで混戦状態。得失点差で優位に立つ湘南は次節、勝てばJ1残留に大きく近づく。キャプテンマークを巻く岡本の活躍に期待だ。
 
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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