昌平高プロ入り3選手が合同会見! 選手権出場は逃すも、同校から6年連続12人目のJリーガー輩出

2021年11月22日 河野正

「先輩たちが築き上げてくれた伝統、積み重ねがあってこそ」と藤島監督

来季のJリーグ加入が内定した昌平高の(左から)井野文太、平原隆暉、八木大翔。写真:河野正

 来季のJリーグ加入が内定している埼玉・昌平高校サッカー部の3選手が22日、同校で会見した。

 平原隆暉と井野文太の両MFがJ2ギラヴァンツ北九州へ、DF八木大翔がJ3福島ユナイテッドFCへ進むことになった。昌平高からのJリーグ入りは6年連続12人目で、大学経由の選手を含めるとこれで計13人を輩出したことになる。

 藤島崇之監督は「先輩たちが築き上げてくれた伝統、積み重ねがあってこそ(の6年連続)だと思う。コロナ禍で活動が制限される中、個々の頑張りがプロ入りにつながった」と喜んだ。

 北九州には16年のインターハイで4強入りした当時の司令塔、MF針谷岳晃が、ジュビロ磐田から期限付き移籍で在籍中。福島には日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)の弟、MF大夢が昨年加入しレギュラーとして活躍している。今季はMF柴圭汰も福島に加わり、開幕戦に先発してプロデビューを飾った。

 自らの特長について3人は、こうアピールした。
 
 平原が「技術力が自分の特長なので、ここで人との違いを見せたい」と言えば、井野は「キープ力とそれを生かしたドリブルが武器」と訴え、八木は「スピードを生かした対人の強さを見せたい」と主張した。

 北九州の印象について平原は、「前からポゼッションサッカーが印象的で、今年7月に練習参加した時もパスサッカーが昌平と似ていると思いました」と話し、井野も「しっかりボールをつなぎながらゴールに向かうスタイルは、これまでやってきたサッカーと同じでそこに惹かれました」と説明する。福島について八木は「自分は好機に攻撃参加するのが好きなので、全員攻撃・全員守備の戦い方に魅力を感じた」と述べた。

 昨年6月半ばからレギュラーになった平原は、昨年度の全国高校選手権埼玉大会には、初戦の3回戦から決勝までの4試合にすべて先発。主に右サイドの2列目でプレーし、決勝での2得点を含め3ゴールを挙げて2連覇に貢献した。2年連続でベスト8入りした全国高校選手権でも全4試合にトップ下で先発し、京都橘との2回戦で1得点。今季はボランチとして中列後方からドリブルで攻撃をリードしたほか、高いボール奪取能力を発揮してショートカウンターの起点にもなった。

 昨年から2列目やボランチで途中出場していた井野は、全国高校選手権での出番こそなかったが、新チームでは不動のボランチに成長し、平原とともに中盤の要人らしい活躍をした。特にピンチを読み取る力に優れ、1対1の強さも特長だ。

 八木は178センチとセンターバックとしては大柄ではないが、空中戦に強いばかりか50メートル5秒9の俊足を生かした応対で堅陣を支えた。対人プレーとカバーリングが非凡なほか、守備ラインからの軽快な持ち上がりもお手のものだ。
 

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