【J1展望】2ndステージ・1節|横浜-山形|横浜の中村か。山形の川西か。勝負の行方を左右するキーマンの奮闘に注目!

2015年07月10日 サッカーダイジェスト編集部

横浜――「ボランチ中村」で新たな局面を開けるか。山形――キーマンは前線の3枚で、川西の“逆襲”に期待。

故障者/横浜=仲川、榎本、ラフィーニャ 山形=伊東、中村英 
出場停止/横浜=なし 山形=なし

J1リーグ2ndステージ・1節
横浜F・マリノス モンテディオ山形
7月11日(土)/19:00/日産スタジアム
 
横浜F・マリノス
1stステージ成績:6位 勝点26 7勝5分5敗 21得点・17失点
 
【最新チーム事情】
●怪我から復帰した中村はボランチとして今季初先発が濃厚。
●木曜日の練習で1トップに伊藤、右MFにアデミウソンを配置する布陣をテストした。
●富澤が千葉へ完全移籍したため、控えボランチとして熊谷がベンチ入りするだろう。
●左太もも裏肉離れで離脱していた中町は全体練習に合流しているが、公式戦出場は次節以降の見込み。右足首痛のラフィーニャは別メニュー調整で復帰を目指している。
 
【担当記者の視点】
 最大の注目ポイントは、濃厚と見られる中村の今季初先発&ボランチ起用だ。
 
 基本的に中盤ならどこでもこなせる中村だが、近年は不動のトップ下として君臨し、2年前には自身2度目のリーグMVPに輝いている。
 
 豊富なアイデアと、それを体現する類稀なテクニックの持ち主である中村にとり、トップ下はまさに"家"。しかし、怪我による不在の間、フランス人指揮官の下でチーム事情はマイナーチェンジが施され、トップ下のファーストチョイスは現在、三門になっている。
 
 もっとも、慣れ親しんだ場所から一列下がっての、中村の"手綱さばき"も楽しみではある。フィニッシュワークは減るかもしれないが、トップ下ほどプレッシャーがかからない場所で、持てる才能をフルに活用し、どんなゲームメイクを見せてくれるのか。
 
 また、三門は元々、ボランチであるだけに、試合中に中村との頻繁なポジションチェンジは十分にあり得る。2ボランチのもうひとり、喜田も今季、トップ下で起用されていた時期がある。つまり、3人が3人とも、トップ下でもボランチでもプレー可能で、状況に応じてその役割を目まぐるしく変化させることができるのだ。
 
 相手に的を絞らせないという意味で、「ボランチ中村」は戦術の幅をさらに広げるかもしれない。横浜がまた、新たな一面を見せる試合になることを期待したい。

【J1展望】全9試合の予想布陣、最新情報をチェック!
 
モンテディオ山形
1stステージ成績:16位 勝点14 3勝5分9敗 14得点・24失点
 
【最新チーム事情】
●第1ステージで離脱していた負傷者はほぼ復帰。怪我人扱いは、リハビリ中の伊東俊と、別メニュー調整にまで戻ってきた中村英だけに。
●長期離脱から戦列に復帰したCBの渡辺が、第1ステージの開幕戦以来となるスタメンに?
●ボランチには宮阪が入る可能性が高い
 
【担当記者の視点】
 中断期間中、石﨑監督は攻撃のトレーニングに時間を割いた。主に取り組んだのは連係面の改善で、その成果を試合で出せれば得点力アップが望めそうだ。キーマンは言うまでもなく、前線の3枚。第1ステージは精彩を欠いた川西の"逆襲"に期待したい。
 
 一方の守備陣で注目したいのは、大怪我から戦列に復帰したCBの渡辺。練習試合でコンディションを上げており、第1ステージの開幕戦以来の公式戦復帰が濃厚だ。力強いディフェンスで最終ラインを引き締めれば、堅守が復活するかもしれない。
 
 第1ステージのラスト2試合は広島とG大阪に完敗しているだけに、このあたりで悪い流れを断ち切りたい。アウェーとはいえ、横浜戦で惨敗するようだとチームのモチベーションは下がり、一気に転落という最悪の状況に陥る危険もある。最低でもドロー。そのくらいの気迫で挑みたい。
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