香川真司が躍動! ドルトムントが6-0で川崎を一蹴、トゥヘル新体制の初陣を飾る|取材記者のマッチレポート

2015年07月07日 高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト)

効果的だった中盤センター3人のパス回し。

 日本でアジアツアーをスタートさせたドルトムントが7月7日、等々力陸上競技場で川崎フロンターレと対戦。2ゴールを挙げた香川などの活躍により、6−0の大勝を収めた。
 
 トーマス・トゥヘル新体制の初陣となったドルトムントは、4-1-4-1のシステムを採用した。
 
 GKはロマン・ビュルキ、最終ラインは右からウカシュ・ピシュチェク、ネベン・スボティッチ、ソクラティス・パパスタソプーロス、エリック・ドゥルムを配置。中盤はアンカーをユリアン・ヴァイグルが務め、2列目は右からヨナス・ホフマン、ゴンサロ・カストロ、香川真司、丸岡満を並べ、1トップにはマルコ・ロイスが入った。
 
 試合は立ち上がりから動く。5分、ロイスのパスを受けたピシュチェクがライナー性のクロスを供給。これを香川が頭で合わせ、ドルトムントが早くも先制点を奪う。
 
 その後も試合の主導権を握ったのはドルトムント。8分には香川が際どいミドルシュートを放ち、13分には香川とのワンツーで敵DFラインの背後に抜け出した丸岡がGKと1対1のチャンスを迎えるなど、何度も決定機を作り出した。
 
 効果的だったのは中盤センターの3人(ヴァイグル、カストロ、香川)によるテンポの良いパス回しで、川崎DFを再三混乱に陥れていた。
 
 ただ、チームが始動して間もない影響もあり、選手個々のコンディションは十分ではなく、20分を過ぎた頃から運動量が低下。川崎にポゼッションを許す展開が続き、レナトの個人技に翻弄されるシーンが散見された。
 
 それでも無失点で凌ぐと、37分には再び香川が魅せる。左サイドに流れたロイスのグラウンダーのクロスに右足で合わせて追加点を奪取。2ゴールを挙げた香川はチーム合流2日目とは思えないほど軽快なプレーを披露し、仕上がりの良さを感じさせた。
 
 後半に入ると、ドルトムントは丸岡を除く10人を交代。マッツ・フンメルス、イルカイ・ギュンドアン、ヘンリク・ムヒタリアン、ピエール=エメリク・オーバメヤンなど主力メンバーがピッチに入り、システムも4-2-3-1に変更した。
 
 ポゼッションを重視した前半から一転、後半は縦に早い攻撃を展開。躍動したのがオーバメヤンで、53分にギュンドアンの中央突破からこぼれ球を拾って3点目を挙げれば、その4分後にはオーバーラップしたマルセル・シュメルツァーのクロスに右足アウトサイドで合わせて4点目を奪った。
 
 59分に丸岡、80分にジョン・スタンコビッチとその後もドルトムントが畳み掛けるように加点し、守っては終了間際にロマン・ヴァイデンフェラーが好セーブで決定機を阻止するなど、川崎をシャットアウトした。
 
 試合は6−0で終了。ドルトムントが、トゥヘル新体制をこれ以上ない形でスタートさせた。
 
取材・文:高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト)
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