「私が監督時代は賛同できなかった」トルシエが日本代表の“手厚すぎる後方支援”に持論!「中田英寿以外は…」

2021年11月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「選手は困難を経験する必要もある」

トルシエが日本代表監督時代のサポートについて明かした。(C)Getty Images

 11月11日に行なわれるカタール・ワールドカップのアジア最終予選・第5節で、日本代表はベトナム代表と敵地ハノイのミーディン国立競技場で対戦する。

 ここまで2勝2敗でグループ4位に沈む森保ジャパンにとって、勝点3奪取が必須のこの一戦を前に、かつての指揮官が日本代表について語った。2002年の日韓W杯で日本を初のベスト16進出に導き、今年の5月までU‐19ベトナム代表を率いていたフィリップ・トルシエだ。

 今回の日本代表が、ベトナムに到着した際、荷物やスタッフの多さが現地メディアで話題となった。その点について、ベトナム・メディア『Zing news』のインタビューで、「日本代表は9トンの荷物を持ってきましたが、あなたが在職中の後方支援について詳しく教えてください」と問われたフランス人指揮官は、次のように回答している。

「9トンの荷物と100人のスタッフというのは誇張された数だと思う。多くのメディア関係者や広報チームが含まれているだろう。日本が海外遠征をするときは、この広報たちが、常にチームをフォローして情報と写真を更新するんだ」

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「日本には大勢のトレーニングやロジスティクスのスタッフがいるのは事実だ。だが、U-19ベトナム代表を率いていた時に私を助けてくれたコーチングスタッフと比べて、人数に大きな違いはない」と語った元代表監督は、「日本は食事と医療という2つの面でより細心の注意を払っている」と続けている。

「彼らには、栄養価を確保し、日本料理の味を維持するために、2~3人のパーソナルシェフがいる。だが、私が日本代表を率いていた時は、あまり賛同できかった。選手には様々な状況に適応してもらいたい。当時、中田英寿を除けば、あえて海外に出てプレーする日本人選手は少なかった。環境や生活条件について狭い考え方しか持てないと、国内の範囲を超えることはできない」

「日本は最悪のシナリオに備え、独自のシェフ、ネイリスト、あるいは歯科医を連れてくることだったある。完璧な環境を作るんだ」とその"後方支援"の充実ぶりを明かしたうえで、過度なバックアップに苦言も呈している。

「選手には十分な環境が用意されるべきだが、困難を経験する必要もある。そうしないと、臨機応変に対応できず、試合で問題が発生するとすぐに動揺してしまうんだ」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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