「前でやりたい気持ちもありますけど…」三笘薫が“新境地”の左WB起用への本音を語る! 対戦した森岡亮太からの「嬉しかった言葉」とは?【現地発】

2021年11月07日 中田徹

「新しい刺激で楽しんでやっています」

衝撃のハットトリック以降、左ウイングバックに定着しつつある三笘。(C)Getty Images

 48年ぶり1部復帰を果たしたユニオン・サン=ジロワーズが、快調に首位を走っている。昨季の2部リーグで優勝したメンバーとシステム(5−3−2)をベースにシーズンをスタートさせ、徐々に新加入の選手を馴染ませていく作戦が見事にハマった。

 得点数はリーグ最多、失点数はリーグ最少と、攻守にスキのないユニオンSGに対し、現地では日増しに「ベルギーのレスターになるのでは?」という声が高まっている。11月6日に行われた14節のシャルルロワ戦でも、その強さを遺憾なく発揮し、4-0で快勝した。
 
 第11節スラン戦の後半から出場してハットトリックを達成し、ベルギーで大センセーションを起こした三笘薫は、翌節から左ウイングバックのレギュラーポジションをつかみ取った。シャルルロワ戦でも三笘のロングドリブルや味方とのコンビネーションプレーが冴え、相手のサイドバックを交代に追い込んだ。また、守備面での貢献度も高かった。

「(攻撃面では)後ろの位置からでも前に運べるというのを示せたかなと思っています。(守備面では)練習からいいイメージでやれています。低い位置での対応もうまくできています。失点に絡まないようにというのを意識してやってます」(三笘。以下同)

【動画】三笘がキレキレのドリブルを披露!森岡との日本人対決の模様をチェック
 爆発的なスピードで左サイドを切り裂いていく日本人アタッカーに対し、「ミトマニア」「ダイナミトマ」など、新たなキャッチフレーズがベルギーで生まれていく。日本ではサイドアタッカーとして名を馳せたが、ベルギーの3か月間で左ウイングバックとして新境地を開いたのだろうか? 彼は「いやあ、もっと前でやりたいという気持ちはもちろんあります」と答え、こう続けた。

「しかし、チームのフォーメーション上、自分の役割は今、そこ(左ウイングバック)なので、ここでしっかり結果を出したい。いずれフォーメーションが変わる可能性もありますし。もちろん、自分は4−3−3の左ウイングが一番得意なポジションですけど、今はチームが好調なので変える必要もないですし、今はウイングバックのポジションをしっかりやりたいです」

 ウインガーへのこだわりを口にしつつも、ウイングバックの面白さも感じている。

「ウイングバックは、後ろに下がってしまえばあとは前に出るだけだというところがあります。頭を使ってどこで出るのかということや運動量や縦へのロングランのところは増えるので、そこはいつも(ウイング)と違いますけれど、すごく新しい刺激で楽しんでやっています」

 タイムアップの笛が鳴ると、三笘はシャルルロワのMF森岡亮太のところへ「ありがとうございました」と試合後の挨拶に行った。

「『ユニオン、強いね』と言ってもらったので嬉しかったです。こうやって日本人選手と対戦することのは、すごくワクワクします。他のチームにも日本人選手がいますが、負けられないので、しっかり勝っていきたい」

【PHOTOギャラリー】日本代表戦を彩る美女サポーターたちを一挙紹介

次ページ古巣・川崎の連覇について三笘は…

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事