「イトウはプレミアでプレーできる」ELウェストハム戦で躍動した伊東純也を英国人記者が絶賛! 英代表OBジョー・コールも称賛

2021年11月05日 スティーブ・マッケンジー

「フィールドで最も印象的な選手だった」

プレミアリーガーと渡り合った伊東。その活躍は現地でも強い印象を残している。(C)Getty Images

 私は、10月21日に行なわれた、ヨーロッパリーグ第3節ウェストハム対ヘンクを現地で観戦した。この時、両チームは初の顔合わせで、私もヘンクというチームを初めてこの目で見る機会となった。

 3-0で勝利したウェストハムが良かったのはもちろんだが、この試合で最も印象的な選手は、伊東純也だった。ヘンクに限った話ではなく、フィールド上で最も良かった、ベストプレーヤーだったからだ。ベルギーでのクオリティは知っていたが、あのレベルでのパフォーマンスを、欧州の舞台で見ることができるとは思っていなかった。だが、伊東は高いクオリティをロンドンのスタジアムで披露してみせたのだ。

 同じカードで行なわれた第4戦はアウェーのため、テレビで観戦した。結果は2-2のドローと、これも驚くべきものだったが、スタジオで解説を担当していたウェストハムOBで元イングランド代表のジョー・コールが、背番号7にとても感銘を受けていたのが印象的だ。現役時代のプレースタイルが少し似ていたことも理由かもしれない。実況を担当していたアナウンサーも「伊東には退場してもらったほうが、ウェストハムは助かるだろう」とこぼすほど、間違いなく見る人を驚かせていた。

 前半で負傷し、ピッチを去らざるを得ないのではないかと思われたシーンにはヒヤリとしたが、伊東は逞しさを見せ、プレーを続けた。その姿は、プレミアリーグの監督やファンを感動させるものだ。
 
 いうなれば、彼はプレミアリーグのスター選手が集まったチームと対戦していたにもかかわらず、彼自身がそのうちのひとりのようだったのだ。

 ホーム&アウェー戦を終え、両チームで最も傑出した選手は間違いなく伊東だった。私はトーマス・ソウチェク、デクラン・ライス、ミカイル・アントニオと肩を並べる存在だと感じている。ベルギー・リーグはヨーロッパで活躍する選手がステップアップのためにプレーする場所であり、私は、彼にとっての次のステージはプレミアリーグだと確信している。

 そして、2試合で実力を発揮した日本人MFは、間違いなくプレミアのショーウィンドーに並び、興味を持つクラブが問い合わせをしているだろう。伊東の獲得に乗り出すのはそう遠いことではないように思う。彼はシャープで自信に満ちており、簡単にはボールを奪われない。屈強なプレミアリーガーと対峙しても決して恐れずボールを要求し、そのスタイルを変えなかった。

 もちろん、マンチェスター・ユナイテッドやシティ、チェルシーやリバプールのようなビッグクラブが簡単に手を伸ばすとは思わないが、エバートンやサウサンプトン、ブレントフォードのようなチームが問い合わせることに、なんの疑いもない。

 プレミアリーグで彼の活躍を見ることができる日は訪れるはずだ。私はその日が遠くないことを、強く願っている。

取材・文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
 
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