【カルチョ移籍市場・中間総括】ナポリ:必要な補強は終えて現在の重要課題は余剰人員の整理

2015年06月29日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

補強ポイントだったGKとゲームメーカーをすでに獲得済み。

昨シーズンはセリエAで36試合に出場したヴァルディフィオーリ。3月のイングランド戦でイタリア代表デビューも果たすなど、遅咲きながら飛躍を遂げた29歳だ。 (C) Getty Images

 新監督にマウリッツィオ・サッリを迎えたナポリは、GKにホセ・マヌエル・レイナ(バイエルン)を呼び戻し、中盤のゲームメーカーに指揮官の愛弟子ミルコ・ヴァルディフィオーリ(エンポリ)を獲得して、最大の補強ポイントを押さえた。
 
 続くターゲットは、イタリア代表SBマッテオ・ダルミアン(トリノ)。アウレリオ・デ・ラウレンティス会長はトリノのウルバーノ・カイロ会長に2000万ユーロの移籍金をオファーしている。
 
 しかしトリノは、金銭だけでなく選手も含めたソリューションを望んでおり、FWドゥバン・サパタ、MFジョルジーニョ、MFオマール・エル・カドゥーリ(今シーズンはレンタルでトリノ所属)の3人+600万ユーロという条件で交渉がスタートしている。
 
 もうひとつの優先テーマは、余剰人員の整理。コロンビア代表SBファン・カミーロ・スニガにサンプドリアが興味を持っているが、移籍金の高さ(800万ユーロ)がネックになっている。
 
 GKでは、昨シーズン前半は正GKを務めたラファエウがサントス復帰を望んでおり、代理人が打診中。一方、後半の正GKマリアーノ・アンドゥハルにはオファーが届いておらず、こちらは第2GKとして残る可能性が高い。また、エンポリへのレンタルから復帰したルイジ・セペには、フィオレンティーナが興味を示している。
 
 中盤では、スイス代表ギョクハン・インラーが母国のガラタサライからのオファーを待っている状況だが、他にもトルコの複数のクラブが獲得に関心を持っている。
 
 最後に、スペイン代表FWホセ・マリア・カジェホンの代理人マヌエル・キロンは、デ・ラウレンティス会長に放出を説得できるだけのオファーを持ち込もうと動いている。
 
 現在のところ、アトレティコ・マドリーとチェルシーが売り込みに反応しているが、まだ具体的な動きには繋がっていない。移籍金の高さ(2500万ユーロ)がハードルになっているようだ。

文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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