【C大阪×浦和|ルヴァン杯・準決勝第2戦展望】17年以来のファイナル進出か。“ホーム”帰還を果たせるか

2021年10月09日

C大阪――0-0でも決勝進出は可能だが…

C大阪の予想スタメン

ルヴァンカップ準決勝第2戦
セレッソ大阪対浦和レッズ
10月10日(日)/15:00/ヨドコウ桜スタジアム

C大阪|準決勝までの戦績
▼準々決勝
1 G大阪(H)●0-1
2 G大阪(A)〇4-0

[C大阪|浦和との第2戦展望] ※第1戦の結果は△1-1
 アウェーで行なわれた第1戦。セレッソ大阪は、12分に先制こそ許したが、66分に山田寛人のゴールで追いつき同点。1-1の引き分けで終えた。

 試合後、「アウェーゴールを奪っての勝点1は、ポジティブに捉えている」と小菊昭雄監督は話した。セレッソとしては、内容面でも少なくない手応えを掴んだ。

 今回のルヴァンカップ準決勝で対峙した浦和レッズとは、先月もリーグ戦で対戦したばかり。0-2というスコア以上に内容面でも大きな差を感じさせ、まさに「完敗」(小菊監督)と呼べる結果に終わった。そこからチームがどう変化を見せ、リーグ戦とは異なる試合を演じるか。チームの成長が問われた。

 そんな中、今回も立ち上がりこそプレスがかからず相手にボールを握られ、早い時間に先制点を許したが、そこから主導権を握られ続けるのではなく、前半の内に少しずつ流れを引き寄せると、後半は前からのプレスで試合を掌握。同点のシーン以外にも3度クロスバー直撃のシュートを放つなど、複数の決定機を作った。

「チームとしても個人としても、成長が見られたことを嬉しく思う。一人ひとりが粘り強くチャレンジ&カバーを繰り返し、時間の経過とともに守備でも対応できた。攻撃も、相手の強度の高いプレスに対し、準備してきたことができた時間も増えた」

 指揮官はこう試合を振り返り、手応えを強調した。"完敗"の残像を振り払ったことが、セレッソにとって何よりの収穫となった。
 
 もっとも、選手たちは冷静な視点も忘れない。

「前半の最初や終盤は、なかなかボールを握れず、相手の時間が長かった。最近は入りが悪い試合も多いので、そこは足りない部分」(坂元達裕)。

「持たれることは想定しながら、『いい守備からいい攻撃に』という話はしていた。最初からできれば、もっといい形で進めることができる」(山田)。

 第2戦のポイントとしては、どう試合に入っていくかという部分。0-0でも決勝進出は可能という条件はあるが、試合前日、指揮官は、「ゴール前をしっかり固めてリトリートする考え方もあるとは思うが、私としては、ボールを奪う、ゴールを奪うサッカーを大切にしたい。もちろん、リスクはあるが、リスク管理もしっかりやりながら、アグレッシブなサッカーを表現したい」と話し、あくまで勝利を目指すことを強調した。積極的に浦和のビルドアップに制限をかけ、果敢な姿勢でゴールを目指したい。

 ファイナル進出をかけた"180分、プラスアルファの戦い"の決着戦。第1戦を踏まえたうえでの戦術的な駆け引きとともに、「人にバトルする、球際で勝つ」(小菊監督)といった対人での戦いや、「最後までチームが一体感を持って、全員で決勝進出を強く思うこと」(小菊監督)といったメンタル面も重要になる。

 この試合、セレッソは、怪我でしばらく戦列を離れていた清武弘嗣キャプテンがメンバー入りする可能性もある。チーム一丸で、17年以来となるファイナル進出の切符を掴み取る。

取材・文●小田尚史(サッカーライター)

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