【J1採点&寸評】浦和×新潟|浦和の武藤と興梠2ゴール! 那須の渾身ヘッド!! 「浦和らしいサッカー」で無傷のステージ優勝に花を添える

2015年06月27日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

柏木が鮮やか2アシスト。 圧巻の5ゴールで、ホーム9連勝&無敗ステージ制覇!

【警告】なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】興梠慎三(浦和)

【試合内容】
 浦和が5ゴールを奪い、史上初の無敗でのステージ優勝を達成した。しかもホームでは9戦全勝。立ち上がりは新潟に主導権を握られたが、21分にコルテースのファウルで得たPKを興梠が決めて先制。その後、この1点で気落ちした新潟に容赦なく襲いかかり、武藤と興梠の2ゴール、そして那須の渾身ヘッドで計5得点。一方、新潟はR・シルバと指宿が意地のゴールを決めたが、完全に力負けを喫した。なによりも元気がなかった。

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・17節

【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
ここ3試合連続して、立ち上がりに決定機を与えており、守備面には不安を残す。それでも一度主導権を掴むと、試合のなかでチーム全体が強さを増していく印象だ。「浦和、強い」という二語に凝縮できるぐらいのインパクトを残した。

新潟 5
押し込んでいた時間帯に山崎のシュートが決まっていれば……、コルテースの不要なファウルによるPK献上がなければ……、流れは変わっていただろう。ただ、そこで流れに乗れず、ブレーキを踏んでしまっている。

【浦和|採点・寸評】 
GK 
1 西川周作 6
コルテースの鋭いショットをビッグセーブするなど、序盤の苦しい時間帯を切り抜け、流れを引き寄せた。終盤の嫌な時間帯に訪れた指宿の強烈なショットも封じた。

DF 
4 那須大亮 6.5
しっかり最終ラインに"蓋"をして引き締めた。試合を決定づける5点目をヘッドで豪快に決めた。

5 槙野智章 6
序盤はボールを奪われ何度かカウンターを食らいかけたが、次第に関根とのコンビで左サイドの主導権をしっかり掌握した。

46 森脇良太 6
平川が右WBに入った時は、攻撃のリズム(クサビのパスを出すタイミングや「森脇ゾーン」に入り込むタイミングなど)が良く、チームがゴールへ向かう流れを作った。
 
MF
14 平川忠亮 6
5月2日のG大阪戦以来の先発となったが、「試合の流れを作る」という求められた役割 をしっかりまっとうした。

8 柏木陽介 6.5
先制したあとは気持ち良さそうにボールをピッチのあらゆるところに展開。パスを受ける選手も心地良さそうにプレーしていた。60分の自陣ペナルティエリア内での、フリーで抜け出た山本に対するスライディングタックルは圧巻だった。2アシストをマーク。

22 阿部勇樹 6.5
ノーステップの強烈な左足ミドルを放ち、その跳ね返りを武藤が叩き込み2点目。新潟の中盤の選手たちを力でねじ伏せた。
 
24  関根貴大 5.5
久々の左サイドでの先発とあって、序盤は対峙した川口のスピードに苦慮。それでも途中からは彼らしい思い切ったアタックで"逆転"した。背中を押すファウルでPKを与えたが、むしろプロで戦っていくためのひとつの大きな経験になったはず。

19 武藤雄樹 7
阿部のバー直撃弾、興梠のポストを弾いたショット、2本の跳ね返りを確実に決めたのは決して偶然ではない。試合の先が見えている証明だ。

7 梅崎 司 6
コルテースのファウルを受けてPKを獲得。後半途中からは左WBに入って、及第点のプレーを披露。

FW
31 興梠慎三 7
ボールが収まるとチーム全体の攻撃スピードがアップ。そのなかでPKと柏木のキラーパス(「死語」かもしれないが、間違いなくそう言っていいだろう)からの一撃と、2ゴールを決めた。本人も「浦和らしいサッカーができた」と手応えを得ていた。

交代出場 
FW
21  ズラタン 5.5
相手の嫌がる一歩深い位置でボールを受ける。ただプレーが途切れる場面も見受けられた。ロスタイムの決定機は惜しかった。

FW
31  高木俊幸 5.5
シャドーとして久々に登場。「20分」という長い時間が与えられたのは、期待の表われでもあっただけに、なにかインパクトを残したかった。


FW 
20 李 忠成 ―
最後の3枚目のカードでシャドーに投入。ゴール前に必ず詰めるなど、最低限の役割は果たした。

監督
ペトロヴィッチ 6.5
大勝の陰で、前線3人を入れ替えてチーム内の競争を活性化させることも忘れず。

次ページ新潟に来ていた流れを絶ったコルテースのPK献上。終盤、加藤、指宿、山本の見せた意地が収穫か。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事