昇格組のアビスパ福岡、次節にも残留決定か。“5年周期”を終わらせるために。長谷部監督は「一戦必勝」を貫く

2021年09月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

残留争いとはほぼ無縁、ACL出場圏内も狙える位置に

次節のホーム清水戦で、勝てば無条件で残留が決まる福岡。“5年周期”を終わらせることができるか。写真:田中研治

 歴史を塗り替える一戦になるかもしれない。

 アビスパ福岡は10月2日、J1リーグ第31節で清水エスパルスをホームに迎える。この試合に勝てば、無条件でJ1残留が確定。引き分け、もしくは負けても、他会場の結果によっては残留が決まる。

"5年周期"の終焉――福岡は過去、J1に昇格したシーズンに降格という経験が3度ある。そのサイクルはちょうど5年に一度。06年シーズンに5年ぶりの昇格を果たすも、その年に降格。5年後の11年シーズン、さらにまた5年後の16年シーズンも、同じ結末だった。

 迎えた今季、5年ぶりのJ1の舞台。30試合を消化した時点の成績は、13勝7分10敗、勝点46の8位。残留争いとはほぼ無縁で、ACL出場圏内も狙える位置にいる。

 清水戦に向けて、長谷部茂利監督は次のように意気込みを語る。

「次節、そういう可能性があるのであれば、少しでも早く実現したい。なるべく早く実現して、チームの目標に到達できるように」

 掲げる目標は「50ポイント以上、順位は10位以上」。ミッションクリアは十分に射程圏内だ。
 
 そのためにも、まずは清水戦で勝利を掴みたい。残留を決められるかどうかの大一番だが、フアンマ・デルガドとともにチームトップの5得点をマークするFW山岸祐也は、"いつも通り"を強調する。

「エスパルスは降格するかしないかギリギリのところにいて、凄いパワーを使って試合に臨んでくると思う。それを受けてるようではダメだし、自分たちは立ち上がりからガンガン行く、そういう自分たちの良さを出していけば、自ずと結果もついてくると思う。

 特に、そういう意識(残留)というよりは、いつも自分たちがやっていることをしっかりやって、勝ちに持っていこうというほうが強い」

 長谷部監督は「簡単にはいかないと思う」と警戒する。

「(清水は)チームのやり方は整備されていますし、夏場に選手が新たに加わって、パワーアップしている。得点を取れる選手がいて、日本代表選手がいる守備面も強烈。順位通りのゲーム内容になるかと言うと、そうではないと思う」

 残留のかかる特別な一戦。だが、指揮官にとってはあくまでも「38分の1」。これまでと変わらず「一戦必勝で同じように挑みたい」と表情を引き締めた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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