「アーセナルの次期スター」冨安健洋を現地紙が大々的に特集!「弱体化したバックラインに多様性と質を加える」

2021年09月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ミランの損失は、アーセナルの利益」

J2からキャリアをスタートさせ、アーセナルまで辿り着いた冨安。(C)Getty Images

 現地時間8月31日、移籍市場が閉まる最終日に突如発表された、冨安健洋のボローニャからアーセナルへの移籍。このニュースは日本ではもちろん、現地でも小さくない話題となっており、英紙『The Sun』では「イングランドではあまり知られていない22歳のディフェンダーだが、すでにヨーロッパのエリートたちと渡り合ってきた新星だ。彼のことをもっとよく知ってみないか?」と、冨安の生い立ちから詳しく伝えられている。

「トミヤスは11歳のとき、バルセロナの日本でのサッカーキャンプの体験会に参加した。そのときの印象が強かったのか、リーガ・エスパニョーラの王者は彼にアカデミーへの入団を勧めたが、9000マイルも離れた異国の地に移ることは、まだ幼い少年には荷が重すぎ、悩んだ末にこのオファーは断っている。

 その後、彼は地元のJ2リーグのアビスパ福岡と契約し、出世街道を歩み始め、2015年10月に16歳でトップチームデビュー。2017シーズンからはレギュラーに定着し、再び欧州から注目されるようになると、翌年にベルギー1部のシント=トロイデンに移籍し、同時に日本代表として初キャップを刻んだ」

 そして、海外初挑戦の地でチームの年間MVPを受賞するなど、圧倒的なパフォーマンスを披露した冨安は、2019年夏にボローニャへステップアップ。すると、成長著しい若きディフェンスリーダーは"守備の国"でも抜群の適応力を見せ、瞬く間にチームに欠かせぬ主軸に。昨夏は屈指の名門ミランから声が掛かっていた。
 
「しかし、ボローニャは売却を拒否。リカルド・ビゴンSDは当時『彼は我々にとって重要な存在であり、ミランが提示したものよりも高い評価を得られると信じているので、オファーを断った』と語っている。また、ビッククラブのオファーを断り慣れている本人も『僕はボローニャの選手だし、ボローニャでプレーしたい。世界で最も有名なクラブのいくつかに関わることができて幸せだ。それが僕のモチベーションになっている』と明かしていた。

 ミランの損失は、アーセナルの利益になるかもしれない。トミヤスは、ミケル・アルテタ(監督)のチームの弱体化したバックラインに多様性と質を加える可能性を秘めた若くて有望なディフェンダーとして、ノース・ロンドナーズとの契約に最適なプロフィールを持っているようだ」

「アーセナルの次期スター」とも称された22歳。名門ながら近年は低迷が続き、今季はプレミアリーグ開幕3連敗で9失点と、もがき苦しむチームを救うことはできるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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