「セーフだという自信があったが…」EURO決勝観戦の英国人タレント、コロナ感染体験を告白「人生で最も荒れた」

2021年08月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「決勝は最も感染者が確認された」と報告

EURO決勝が行われた7月11日、期間中最も多い感染が確認されたと報告されている。 (C)Getty Images

 先月の11日に、イングランドのウェンブリースタジアムで行なわれたEURO2020決勝。イングランド公衆衛生庁は21日、地元イングランドとイタリアが雌雄を決したこの一戦で、「(大会を通じて)最も多くの新型コロナウイルスの感染者が確認された」という旨の調査報告書を発表した。

 イングランドのNHS(無料の国営医療サービス)の追跡データによれば、9000人以上の感染者がEURO2020の試合に関連していたという。さらに、1か月に8試合が開催されたウェンブリー周辺では6376件にのぼる。

 こうしたデータが発表された同日、英テレビ局の人気番組『Good Morning Britain』の元司会者であるタレント、ピアーズ・モーガン氏は「決勝戦後にコロナ陽性になった」という自身の体験を告白。56歳の同氏は、同調査報告書で3000人以上の感染が確認された決勝戦に観客として参加していた。現地紙『ManchesterEveningNews』が伝えている。

 ピアース氏は、アストラゼネカ社のワクチンを2回接種済みの状態で参加。だが、試合の2日後に症状が出始めたという。まず簡易検査を受けて陽性となり、その後に正式にPCR検査を受けて陽性判定を受けたそうだ。
 
「私はこのイベントが"コロナセーフ"であるという自信を持っていたが、それは打ち砕かれた。人生で最も荒れた気分になったよ。大人になってからは最もひどい病気にかかったと感じた。発熱や冷や汗、悪寒、くしゃみ、それに奇妙な痛みにも襲われた。今は回復してきたが、のどがやられて、声が低くなったような気がする」

 そして、「僕はこのコロナで命を奪われた人がたくさんいることを知っている。彼らとは違ってまだここにいられることを幸いに思い、アストラゼネカ社のワクチンを驚異的なスピードで開発した科学者たちに感謝しなければならない」と述べたという。

 報告書の著者は「イングランド代表が海外で試合をした場合でも、英国全体の公衆衛生に大きなリスクをもたらしただろう」と結論づけている。

 報告書内では感染予防対策の不備も指摘されており(移動の際の不備、マスク着用の徹底がされていないなど)、今後の大規模イベントを有観客で開催する場合のひとつの指針となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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