「日本代表の選手としても活躍できるように」三笘薫がライブ配信で川崎に感謝。移籍決断の心境を明かす

2021年08月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

今季はベルギーのユニオン・サンジロワーズでプレー

五輪でもゴールを記録した三笘。次はA代表へとの想いも強いという。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 川崎フロンターレは8月19日、各種公式SNSなどでライブ配信を実施。イングランドのプレミアリーグ、ブライトンへの完全移籍が発表された三笘薫がサポーターへ出発の挨拶を行なった。

 川崎のアカデミー出身の三笘は、筑波大学への進学を経て川崎に加入。プロ1年目の昨季は30試合に出場し、13ゴールを挙げる活躍。チームの2冠達成に大きく貢献し、シーズンのベストイレブンにも選出された。今季もこれまで20試合に出場し、8ゴールをマーク。東京五輪代表にも選出され、メキシコとの3位決定戦でも一矢報いるゴールを叩き込んでいる。

 そんな川崎時代を三笘はこう振り返った。

「50試合も出ていたんだなと。本当に1年半あっという間で、シーズン中は連戦も多くて、準備、準備で1年間すぐ終わってしまう、でも充実したシーズンを送らせてもらったなと思います」

 さらに1年目から活躍できた理由を聞かれると、「ユースの時から練習参加や、大学の時もキャンプには行っていたので、チームの雰囲気は分かっていました」というアドバンテージがあったと言う一方で、「試合での違いや強度は大学のころとは全然違っていました。そこに慣れるまでに少し時間がかかりました」「サイド、ウイングの選手は層が厚かった。練習試合から結果を出してチームメイトの信頼を得ることが一番。そこが一番苦労しました」と川崎の選手層に苦労した部分もあったという。

 それでも途中出場から結果を残すと、在籍期間の敗戦はわずかに4つ。常勝軍団の欠かせない一員となっていた。
 
 三笘は、現状ではイングランドでの労働許可が下りないため、来季はブライトンのトニー・ブルーム会長が保有するベルギー1部の"昇格組"ユニオン・サン=ジロワーズに、買取オプション無しの期限付き移籍をし、海外でのキャリアをスタートさせる。

「いろんなチームから興味を持ってもらっていた。1年目からいずれは海外でという希望も持っていた」と語る三笘は、移籍の決め手となったのは「レベルの高いところでやりたい」という気持ちだったという。

 そんななかで、「ブライトンは早くから興味を持ってもらって、コミュニケーションも取りながらやってこれた」ことが決断を後押ししたという。

 新しい戦いの場となるベルギーでは、「いろんな知り合いもいるので」と楽しみが大きいようだ。川崎のアカデミー時代からの先輩・三好康児や、東京五輪の活動時に橋岡大樹らからも現地の話を聞いているという。

 30分ほどのライブ配信の最後には、「お昼時にありがとうございます。プロになってからは1年半でしたが、僕自身は小学校のころからずっと在籍していて、人間性の部分から、サッカーの部分まで、成長させてもらったと感じています。(川崎には)感謝しかないです。これから世界で、フロンターレの選手としても、日本代表の選手としても活躍できるように頑張っていきたいと思います。少し距離は遠いですが、DAZNでも見てもらえればと思います。ありがとうございました」と感謝も伝えた。

 三笘はプレー面のみならず、その人間性も大きな魅力のひとつだ。熟考して決めたという新天地で、初年度からJリーグ時代と同様のベストイレブン級の活躍を見せられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事