「あるまじき振る舞いだ!」ウッドの握手を拒否した“韓国10番”を母国記者が糾弾!「いろんな意味で壊滅的な一日」【東京五輪】

2021年07月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

視線も合わさないまま、足早に立ち去った

将来を嘱望される24歳のイ・ドンギョン(左)。それだけに母国記者も今回の愚行に対して厳しい見解を示した。(C)Getty Images

 信じられない光景が、テレビ画面に映し出されていた。

 7月22日にカシマスタジアムで開催されたのが、東京五輪・男子サッカーのグループリーグ第1節、韓国対ニュージーランドの一戦だ。ゲームは終始劣勢で守備固めに専念していたニュージーランドが、70分のワンチャンスから挙げた虎の子の1点を守り切って1-0の勝利。下馬評を覆すアップセットを完遂させた。

 ハプニングが起こったのは、その試合後だ。決勝点を決めたニュージーランドのFWクリス・ウッドが、韓国の10番を背負うMFイ・ドンギョンに歩み寄り、健闘を称えあうべく握手を求めた。ところが蔚山現代のプレーメーカーはウッドの手を軽くはたき、なんと握手を拒否。プレミアリーグで長きに渡って活躍する29歳のベテランと視線も合わさず、足早に立ち去るという非礼な態度を取ったのである。ウッドは呆れ顔で、苦笑するほかなかった。

 これを目撃して怒りを露にしたのはほかでもない、同胞の記者たちだ。大手全国紙『朝鮮日報』のキム・ヨン記者は「イ・ドンギョンのマナーはパフォーマンスより酷かった。勝利よりも大事なものがあるはずだ」と断じ、次のように諭した。

「オリンピックの精神はどこへ行ったのか。勝たなければならない初戦に敗れて、悔しかったのは分かる。だがここはオリンピックの舞台だ。世界中からアスリートが集まり、フェアに戦う精神を大事にする祭典なのだ。勝者も敗者も互いを尊重しあわなければならない。当然の礼を尽くしたウッドに対して、イ・ドンギョンの取った振る舞いはあるまじきものだった」
 
 韓国では五輪でメダルを奪取するか、アジア大会で金メダルを獲得すれば、兵役が免除される。突き詰めれば、五輪に臨む韓国の選手たちにとって結果は最優先事項なのだ。ただ、キム記者はそれとこれは別次元の話だと説き、「問題のシーンはテレビで多くの視聴者に観られた。韓国の選手は兵役免除のために五輪で戦っていると、誤解されてしまうではないかと危惧する」と記した。

 同じく『朝鮮日報』のヨン・ミンソク記者も辛辣だ。「試合でゴールを挙げられず、勝てなかったこと以上に失望させられた。ウッドの不可解そうな表情がすべてを物語っていただろう。少なくともオリンピックで起こってはいけない態度だ。いろんな意味で壊滅的な一日になった」と苦言を呈した。

 五輪史上初の金メダル奪取に向けて、国民の期待を背負っていたU-24韓国代表。一夜にして空気は一変し、ピッチ内外で危機的状況に陥ってしまった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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