「町中のファンは凶悪犯のように振舞った」
ウェンブリースタジアムの外は暴動状態。当日、警備ゲートを乗り越えて数百人の不法侵入があり、45人以上が逮捕された。(C)Getty Images
現地時間7月11日、イングランド代表はEURO決勝に臨んだが、イタリア代表との激闘の末、PK戦で敗れた。
開始早々に先制したイングランドだが、後半に追いつかれると、延長戦でも決着はつかず。PK戦では2人目を終えて2-1とリードしながら、3人目のマーカス・ラッシュフォード、4人目のジェイドン・サンチョ、5人目のブカヨ・サカが立て続けに失敗し、1966年のワールドカップ優勝以来となる主要大会での栄冠に、あと一歩及ばなかった。
この敗北により、ラッシュフォード、サンチョ、サカへの批判が人種差別や誹謗中傷にまで発展し、イングランド・サッカー協会(FA)は怒りの声明を発表。ガレス・サウスゲイト監督や主将のハリー・ケインらも心無い人々に対して非難の声を上げるなど、混沌としている。
しかし、実態はもっと酷かったようだ。英紙『Daily mail』のマーティン・サミュエル記者は12日付けで「サカやその仲間たちを悪者に仕立て上げるのはやめろ。彼らよりも、町中にあふれた多くのイングランドファンが凶悪犯、暴漢、フーリガンのように振舞った。奴らは国に恥をかかせた」と、自国で醜態をさらしたファンたちを痛烈に批判した。
開始早々に先制したイングランドだが、後半に追いつかれると、延長戦でも決着はつかず。PK戦では2人目を終えて2-1とリードしながら、3人目のマーカス・ラッシュフォード、4人目のジェイドン・サンチョ、5人目のブカヨ・サカが立て続けに失敗し、1966年のワールドカップ優勝以来となる主要大会での栄冠に、あと一歩及ばなかった。
この敗北により、ラッシュフォード、サンチョ、サカへの批判が人種差別や誹謗中傷にまで発展し、イングランド・サッカー協会(FA)は怒りの声明を発表。ガレス・サウスゲイト監督や主将のハリー・ケインらも心無い人々に対して非難の声を上げるなど、混沌としている。
しかし、実態はもっと酷かったようだ。英紙『Daily mail』のマーティン・サミュエル記者は12日付けで「サカやその仲間たちを悪者に仕立て上げるのはやめろ。彼らよりも、町中にあふれた多くのイングランドファンが凶悪犯、暴漢、フーリガンのように振舞った。奴らは国に恥をかかせた」と、自国で醜態をさらしたファンたちを痛烈に批判した。
「イングランドサッカーの最大の問題は戦術や技術的なものではなく、膝をつくことでもない。それは、ウィジントンのラッシュフォードの壁画や、サカのインスタグラムへの書き込みを見れば一目瞭然だ。
ウェンブリーへの道を踏みしめる靴底に突き刺さる割れたガラス、おびえた顔、暴力的な対立の醜いシーンなど、たとえ頂点に達したとしても決して無視できない"それら"がある。少数派として切り捨てるにはあまりにも多くの人が、最悪のことをした。仲間への共感を欠いた振る舞いをし、スタジアムでの居場所を奪っていじめ、混乱させた。
これは敗戦後の反応というわけではない。5本目のPK失敗のずっと前から、ウェンブリーの外は不穏な空気が漂っていた。失敗した選手たちは、試合が終わったら、何が起こるかわかっていたはずだ」
そして、「イングランドは、チームというよりも国そのものが、この大舞台に対応できず、決勝の舞台にはふさわしくなかった」と切り捨てている。
「日曜夜から月曜朝にかけての最悪の事態は、不愉快で威嚇的なだけでなく、幼稚なものだった。我々はいつの日か、このような醜態をさらすことなく、大人のサッカー国家として、試合に負けることができるようになるかもしれない。もちろん、全員がそうではない。だが、この少数派たちはあまりにも声が大きい」
また、この敗北は「いずれ勝利を掴むために必要な痛みだ」と綴った。
「イタリアやドイツ、決勝戦の"常連"は敗北を知らないわけではない。勝ったり負けたりを繰り返し、よりたくましいサッカー文化を生み出している。我々が"ドイツのように"、"イタリアのように"なるにはまだ遠く、簡単なことではない。だが、今の代表チームはその経験を積んでいるのであり、歴史は止まることはない」
多くの国民がスリー・ライオンズの快進撃に歓喜し、ホームでの栄冠に大きな期待を抱いていたことも事実だ。だが、さらなる歓喜に替わって浮彫りになった"醜態"は、イングランド国民にとっても大きな失望であったようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【動画】レスター・スクエアではビンやガラスが町中に飛び交う"大惨事"に
ウェンブリーへの道を踏みしめる靴底に突き刺さる割れたガラス、おびえた顔、暴力的な対立の醜いシーンなど、たとえ頂点に達したとしても決して無視できない"それら"がある。少数派として切り捨てるにはあまりにも多くの人が、最悪のことをした。仲間への共感を欠いた振る舞いをし、スタジアムでの居場所を奪っていじめ、混乱させた。
これは敗戦後の反応というわけではない。5本目のPK失敗のずっと前から、ウェンブリーの外は不穏な空気が漂っていた。失敗した選手たちは、試合が終わったら、何が起こるかわかっていたはずだ」
そして、「イングランドは、チームというよりも国そのものが、この大舞台に対応できず、決勝の舞台にはふさわしくなかった」と切り捨てている。
「日曜夜から月曜朝にかけての最悪の事態は、不愉快で威嚇的なだけでなく、幼稚なものだった。我々はいつの日か、このような醜態をさらすことなく、大人のサッカー国家として、試合に負けることができるようになるかもしれない。もちろん、全員がそうではない。だが、この少数派たちはあまりにも声が大きい」
また、この敗北は「いずれ勝利を掴むために必要な痛みだ」と綴った。
「イタリアやドイツ、決勝戦の"常連"は敗北を知らないわけではない。勝ったり負けたりを繰り返し、よりたくましいサッカー文化を生み出している。我々が"ドイツのように"、"イタリアのように"なるにはまだ遠く、簡単なことではない。だが、今の代表チームはその経験を積んでいるのであり、歴史は止まることはない」
多くの国民がスリー・ライオンズの快進撃に歓喜し、ホームでの栄冠に大きな期待を抱いていたことも事実だ。だが、さらなる歓喜に替わって浮彫りになった"醜態"は、イングランド国民にとっても大きな失望であったようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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