「もう無理だと言われた」決勝弾のディ・マリアが28年ぶりのタイトルを噛みしめる!試合後には盟友メッシと…

2021年07月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「レオに会ったことは忘れられない」

長年に渡り、アルゼンチンを支えてきたメッシ(左)と、ディ・マリア(右)。北京五輪では2人で金メダルも獲得している。(C)Getty Images

 28年ぶりのタイトル奪取に導いたのは、先発起用に応えたベテランFWだった。

 現地時間7月10日に開催されたコパ・アメリカ2021の決勝で、アルゼンチンは宿敵ブラジルと、サッカーの殿堂マラカナンで激突。意地と意地がぶつかり合い、立ち上がりから激しい肉弾戦となるなか、試合が動いたのは22分だ。

 自陣からロドリゴ・デ・パウルがゴール前にロングパスを送り込むと、相手DFレナン・ロディのまずい対応もあり、アンヘル・ディ・マリアが一気にGKエデルソンと1対1に。ディ・マリアは相手守護神の動きを冷静に見極め、最後は鮮やかなループシュートでネットを揺らした。

【動画】最後は鮮やかなループショット!ディ・マリアの落ち着き払った先制点

 その後は、反撃に出るブラジルに押し込まれる時間が多くなり、追加点こそ奪えないものの、相手に得点も与えず。今大会は途中出場が続いていた33歳の虎の子の1点で、アルゼンチンが前回王者を撃破。1993年の同大会以来、28年ぶりにメジャー大会でトロフィーを獲得した。

 試合後、戴冠の立役者となったディ・マリアはインタビューに対応し、喜びの声を伝えている。スペイン紙『Marca』のアルゼンチン版が報じた。
 
「あれだけ夢を見て、一生懸命戦っても、多くの人にもうタイトルは獲れないと言われていたが、今日ここで全てを捨て、タイトルを手に入れた。このスタジアムで、ブラジルを破ってね。ゴールの場面は、ロドリが素晴らしいパスをくれた。オリンピックのナイジェリア戦(2008年北京五輪・決勝)のようなゴールだったね。家族、両親、妻、娘たち、応援してくれた人たちのためにも幸せだ」

 ディ・マリアはチームメイトのリオネル・メッシにも言及。バルセロナではタイトルを総なめしながら、ブラジル・ワールドカップ(対ドイツ)、コパ・アメリカ2015、2016(いずれも対チリ)と立て続けに決勝で敗れるなど、代表では無冠であることに、心無い言葉も度々浴びてきた盟友との熱いやり取りを明かしている。

「レオに会ったことは忘れられない。彼は僕にありがとうと言い、僕も彼に感謝したよ。それに彼はこれが決勝戦であり、チリ戦やワールドカップのリベンジだと言った」

 空白の28年間に終止符を打った新南米王者は、来年に迫るカタール・ワールドカップでのメジャー大会連覇にも期待がかかる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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