「EUROが感染者増の要因に」WHOが東京オリンピック参加者に注意喚起! ファンの移動や密集が一因に

2021年07月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

原因は「観戦のための移動、パブなどでの密集」

ファンたちが集まり、試合を見守るパブリックビューイングも、感染拡大の一因であるという見解だ。(C)Getty Images

 現地時間7月1日、世界保健機関(WHO)は、6月から開催されているEURO2020の開催を発端に、新型コロナウイルスの感染者が増加していることを受け、東京で開催されるオリンピックでも同様の状況が危惧されると"警告"している。

 この警告において、感染拡大の原因は、EURO2020が開催されている都市のスタジアムへの移動、そしてパブ、バーやパブリックビューイングなどの密集だとされている。

 英紙『The Guardian』によれば、スコットランドの保健当局は、EURO開催から2週間で2000人に及ぶ感染が確認されたと発表。しかも、試合を観戦するために国境をわたったサポーターの一部は、新型コロナウイルスの検査や隔離をすり抜けている可能性も高く、今後も増加する可能性が指摘されている。
 
 さらに同紙は、「東京オリンピックにおいて、日本の医療専門家の間では感染拡大が加速すると懸念されている。WHOは国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピックの主催者に助言を続けていると発表した」と伝えた。

 そしてWHOの新型コロナウイルス対策課のマリア・フォン・ケルクホーブ氏は、「我々はEUROのケースから学ぶべきことがある」とオリンピック関係者に対して注意を促しているようだ。

「ウイルスが存在し、予防措置が講じられていない場合は拡散は免れない。オリンピックの関係者は慎重に行動するように務めるべきで、その注意は常に促されていなければならない。何をするにせよ、何かを決めるにしても、リスクを第一としたアプローチをとるように願う」

 また、ファンに向けても、「自らが選択して参加したイベントには、良くも悪くも結果が伴うものだ」とし、行動に注意を払うべきだと呼び掛けている。

 東京五輪は23日に開幕する。国内外からの入国者が増え、有観客での開催が決行された場合、EUROと同様の新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事