Ｊ１リーグの柏レイソル対浦和レッズが６月23日、三協フロンテア柏スタジアムで行なわれ、アウェーの浦和が２-０で勝利した。

　立ち上がりはホームの柏が攻勢に出た。２分にはクリスティアーノがミドルを狙い、ボールを奪われても前線からプレスをかける。前への意識を強め、その後もヒシャルジソン、イッペイ・シノヅカらがシュートを放った。

　しかし対する浦和も、見事なコンビネーションで相手の守備網を崩しにかかる。６分には関根貴大が敵陣深くまでドリブルで切れ込んだが、最後は柏DF高橋祐治のスライディングに阻まれた。

　この日の柏はピンチがあっても怯まなかった。最終ラインをなるべく高めに設定し、プレッシングも緩めず、球際も激しく戦う。下位に低迷する苦しい状況を打破しようとする姿勢が序盤は垣間見えた。

　一方の浦和は一瞬の隙を狙う。28分、武藤雄樹から浮き球のスルーパスを引き出した興梠慎三が相手DFの背後を取る。少しタメてヒールパスを送ると、最後は汰木康也がシュートを放ったが、わずかに枠を外した。
 

　前半の給水タイムを終えたあとからポゼッション率を高めていた浦和は、後半も良い入りを見せ、敵陣に押し込んでいった。すると49分、トーマス・デンのスルーパスに抜け出した興梠が、秀逸な動き出しから相手GKとの１対１に持ち込む。しかし、シュートを惜しくもゴール右に外してしまった。

　対する柏も56分、右サイドを攻略したシノヅカがふんわりしたクロスを供給。ゴール前でアンジェロッティが合わせたが、シュートはわずかにバーを越えた。

　60分に浦和はキャスパー・ユンカーと小泉佳穂を投入。すると64分、左サイドからのクロスを一度は撥ね返されたが、こぼれ球を拾った関根が優しいボールを宇賀神友弥に落とす。走り込んだ背番号３はコントロールショットをゴール左に決めた。

　反撃すべく68分に細谷真大を投入した柏は、70分にセットプレーから高橋祐治がヘディングを放ち、77分にも瀬川祐輔がシュートを打ったが、どちらもゴールとはならなかった。

　逆に浦和は81分、CKのこぼれ球を拾った柴戸海がダイレクトで左足を振り抜き、ネットを揺らす。そして試合は２-０でタイムアップ。宇賀神の綺麗なコントロールシュートを皮切りに２ゴールを奪ったアウェーチームが、勝点３を手にした。

取材・文●志水麗鑑（サッカーダイジェスト編集部）