「ごはんが喉を通らないサメの後ろ姿を…」東京五輪メンバー落選の鮫島彩。指揮官が苦しい胸の内を明かす

2021年06月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼女たちの分も背負ってなでしこらしい戦いをしていきたい」

東京五輪メンバー外となった鮫島。高倉監督が会見で苦しい胸の内を明かした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 なでしこジャパン(日本女子代表)は6月18日、東京オリンピック本大会に挑む登録メンバー18人を発表。高倉麻子監督が会見に出席し、メンバー外となったDF鮫島彩について言及した。

 2011年の女子ワールドカップで世界一の座に輝いた経験も持つ鮫島は、国際Aマッチ114試合出場を誇り、長きに渡ってなでしこジャパンを牽引してきた。しかし、東京五輪に臨む18名のなかにそのベテランDFの名前は含まれていなかった。

 発表当日の朝まで頭を悩ませたという高倉監督は、鮫島について、「決断は簡単ではなかった」と苦しい胸の内を明かした。

「鮫島選手は私が監督に就任して、少し経ってから代表に入ってきて、非常に勉強熱心でサッカーに対する思いの強さがあり、向上心も強く、様々な代表合宿でいまも成長を続けている選手だと思っています。合宿のなかで良いパフォーマンスがあったり、もちろん課題もあって、間違いなく日々彼女は100パーセントの努力をしてきた。私自身も本当に最後まで、ごはんが喉を通らない姿や、ひとりで怪我の治療をしているサメ(鮫島)の後ろ姿を見てきました」
 
 そのなかで、「鮫島選手だけでなく、ほかの選手も自分の特徴を精いっぱい出して、日々勉強をする素直な気持ちや葛藤がありながら合宿中もプレーしている姿は、私のなかにはずっとありますし、その選手たちあっての18名。彼女たちの分も背負って最後まで諦めずに、なでしこらしい戦いをしていきたいと思います」と選ばれなかった選手の思いを背負い、戦っていく覚悟を示した。

 ついに登録メンバー18人が確定したなでしこジャパンは、7月14日にバックアップメンバーを含めた22人で最後のテストマッチを行ない、21日からいよいよ本大会へと挑む。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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