守田英正に「必ず追いつきます」。楽し気に話す田中碧がすごく嬉しそうだった【厳選フォト】

2021年06月04日 金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

いつかA代表のピッチでふたりがコンビを組む日が来るだろうか

A代表とU-24代表の“兄弟対決”での一コマ。守田に向ける田中の満面の笑みが印象的だった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 記憶が、蘇る。

 ファインダーをのぞく視線の先にいる、ふたり。異なる日本代表のユニホームに身を包んでいるけど、ふと"アズーロ・ネロ"に袖を通す守田英正と田中碧の姿が像を結ぶ。

 2020年、川崎フロンターレの中盤でアンカーのポジションを巡って定位置争いを繰り広げていた。最初は田中が先発、シーズン途中からは守田がスタメンを勝ち取る。

 最終的には大島僚太と田中のインサイドハーフ2枚に、アンカー守田の3枚が鉄板となり、チームはJ1と天皇杯でタイトルを掴む。

 国内2冠を置き土産に、守田は今年1月、ポルトガルのサンタ・クララに移籍。その際、田中は自身のインスタグラムで次のように想いを綴っている。

「自分が25番をつけたのは守田くんがつけてたからです。攻撃も守備もできる自分の理想像でした。自分が試合に出始めてから喋ったり、ご飯に行く機会が減っていったのが寂しく、気まずく、すごい嫌でした。

 少しは25番をつけて追いつけたかなと思ってましたけどまだまだ遠い存在だし、守田くんに活かしてもらってたんだなと感じてます。

 代表で待っててください。必ず追いつきます」
 
 6月3日に行なわれたA代表対U-24代表の"兄弟対決"。試合が一時、中断したタイミングで、センターサークル付近でかつてのチームメイトが何やら話し合っている。

 守田はA代表で、田中はU-24代表で、それぞれボランチとして躍動。同じ日の丸を背負ったふたりが楽し気に言葉をかわす。守田に向ける田中の満面の笑みが印象的だった。

 今はまだカテゴリーが違うけど、いつかA代表のピッチでふたりが中盤でコンビを組む日が来るだろうか。

取材・文・写真●金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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