【G大阪】指揮官交代でも無得点、3失点。変化にともなう痛みは復調の兆しとなるか?

2021年05月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

松波新監督の初陣は今季ワーストの3失点に…

「今日も得点0だったので、しっかりと得点を狙っていきたい」とゴールへの意欲を語った松波監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ14節]G大阪0-3浦和/5月16日(日)/パナソニックスタジアム吹田

 意識改革を掲げた松波正信新監督の初陣は、今季ワーストの3失点で完敗に終わった。

 13日付けで宮本恒靖前監督と契約解除し、松波強化アカデミー部長が兼任で指揮を執るG大阪は、立ち上がりから気持ちを前面に押し出したアタックを披露。

 高い位置から連動したプレスに出ると、7分に宇佐美貴史が、15分にはFKからチアゴ・アウベスがシュートを放ち、得点への意欲を見せる。

 試合後に新指揮官も「短い準備期間のなかで、選手たちも前向きに捉えてやってくれていた。前への意識は守備、攻撃とも少しは出ていたと思う」と一定の変化は与えられたという。

 事実、公式記録上は、浦和の10本のシュートに対し、G大阪は11本。スポーツデータ配信大手の『Opta』の集計では、ボールポゼッションは58.4パーセント、パス本数670本、クロス本数25本とデータ上は対戦相手を圧倒している部分はあったものの、自らがゲームをコントロールしていたというよりは、"持たされている"感の強い試合展開だった。
 
 松波監督も「人数はかけれるようになっていたと思います。ただ、相手に固められたときに、(ボールを)動かすテンポだったり、入ってくるタイミング、クロスの質というのは少し足りなかった」「良い形で奪って速く攻めるという形にならなかったというのが狙い通りにできなかったところかなと思います」と振り返った。

 今季ここまで11試合を消化し、3ゴールしか奪えていない得点への意識改革が見られた一方で、「奪われ方、クロスの守備。前がかりになるぶん、(相手の攻撃に)下がりながらの対応となり失点を防げなかった」と悔やむなど、昨季のストロングポイントだった守備にもほころびが見られ、守備陣の背後を相手に上手く突かれて3失点。変化にともなう痛みも顕在化している。

 果たしてこの痛みは、生え抜き指揮官交代という劇薬による治療の効果なのだろうか。G大阪はACL出場組のため、平日のルヴァンカップの試合がなく、次節まで中5日のまとまった練習期間が確保できる。就任後わずか2日で変化を与えた松波新監督は、次節FC東京戦でその答えを示すことができるか。

【J1第14節PHOTO】G大阪0-3浦和|前半に畳み掛けて3得点!新ストライカー、ユンカーの2発などで浦和が敵地で快勝!

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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