「ジェットコースターのようだ」ルーニー監督、ヒヤヒヤの2部残留に本音。崖っぷちのHTに掛けた言葉は?

2021年05月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

残留ラインぎりぎりの21位でフィニッシュ

35歳のルーニー監督は、名門の立て直しを図ることができるか。(C)Getty Images

 ダービー・カウンティを率いるウェイン・ルーニー監督が、残留決定に率直な想いを語っている。

 現地時間5月8日に開催されたイングランド2部の最終節で、21位のダービーは、23位のシェフィールド・ウェンズデイとホームで激突。残留直接対決をなんとかドローで終え、3部降格を免れた。

 ダービーは前半アディショナルタイムに、ロングスローから先制点を奪われるも、後半開始直後に反撃。49分にマーティン・ワゴーンのヘディング弾で追いつくと、3分後にはパトリック・ロバーツの芸術的なミドルシュートで逆転に成功する。

 しかし、62分にまずい守備から同点弾を献上すると、その7分後にもCKから勝ち越し点を与え、あっという間に試合をひっくり返されてしまう。

 それでも78分、ワゴーンが相手のファウルで得たPKをきっちりと決め、3-3の同点に。結局、そのスコアを最後までキープしたダービーは、連敗を6でストップさせ、7試合ぶりの勝点をゲット。残留ラインぎりぎりの21位でフィニッシュした。降格が決まった22位のウィコム・ワンダラーズとは、わずか1ポイント差だった。

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 昨年11月に選手兼暫定監督となり、今年1月からは正式に指揮を執る35歳のルーニーは、一部の選手への給与未払いで補強禁止処分を受けたほか、クラブが買収騒動に揺れるなど、逆境が続いた苦しいシーズンを振り返っている。英衛星放送『Sky Sports』が伝えた。

「ジェットコースターのようだった。この90分は我々のシーズンを要約したようなもので、ピッチの内外で多くの困難な瞬間があった。ただありがたいことに、シーズンは終わったし、我々は目標としていたことをやり遂げた。選手たちを祝福したいと思う。彼らは私に全てを与えてくれた。

 ハーフタイムに、私は『落ち着け』と言った。『45分残っているから、まだ勝てるし、どうにかなる』と。彼らは多くの努力をしてくれたので、本当に嬉しく思う。ファンのためにも、私たちはもっと良くなると確信している」

 そのうえで、抜本的な改革を強く訴えることも忘れなかった。

「クラブとして前進するための最良のチャンスを得るためには、ピッチ外の問題をできる限り早く、全てを解決する必要がある。それは今夜から始めなければならない。我々はポジティブなニュースを得て、クラブとして前進しなければならないんだ。このようなシーズンを繰り返すわけにはいかない」

 また、2得点でヒーローとなったワゴーンも、残留には手応えを示しながらも「ダービーはここからもっと良くならなければならない」と、危機感を口にしている。

「最後の15分、20分は本当に地獄だった。クラブにとっても、ファンにとっても、非常に大きな意味を持っていた。色々な意味で難しい年だったが、今日はとても誇りに思う。チームとしては、何があっても団結してきた。ただ、自分たちが十分な成果を上げていないことは自覚している。今日がクラブとして前進するための足掛かりとなることを願っているよ」

 過去には2度のプレミア制覇を誇る名門は、2部残留で満足するチームではないはずだ。立て直しを図り、来シーズンに、2007-08シーズン以来のトップリーグ復帰を果たせるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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