「お願いします!」「ありがとうございました!」印象的だった“アウェー福岡”の挨拶【厳選フォト】

2021年05月06日 金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

驚かされたのは、そのボリューム

試合後、メインスタンドに向かって一礼する福岡の選手たちに、鹿島サポーターも温かい拍手を送る。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

「え、声でかっ」

 シャッターを切る指を一瞬止めて、のぞいていたファインダーから目を離して、声のするほうを見やる。

 試合前のウォーミングアップ前。福岡の選手たちがフィールドに登場する。まずは福岡サポーターに向かって、次にメインスタンド、バックスタンド、鹿島側ゴール裏の順に挨拶。「お願いします!」。驚かされたのは、そのボリューム。計4回、はっきりと聞こえた。

 気合いが入っているな、と思った。ルヴァンカップのグループステージ第5節、敵地での鹿島戦。この試合に勝たないとグループステージ突破が厳しくなるだろうし。

 試合は、24分のジョン・マリのゴールで福岡が先制し、31分に白崎凌兵の得点で鹿島が追いつく。後半は両チームともゴールネットを揺らせず、1-1のドロー決着。この結果、鹿島のグループステージ突破が確定、福岡の敗退が決まった。

 次ラウンド進出が断たれ、ピッチ上で肩を落とす福岡の選手たち。ただ、ロッカーに戻る前に、メインスタンドの前で立ち止まって一列に並んで一礼。「ありがとうございました!」。
 
 自分のこれまでの取材経験のなかで、アウェーチームがメインスタンドに向かって挨拶する姿を見るのは、これが初めてだった。しかも、大きな声で。

 そんな福岡の選手たちに対して、鹿島サポーターも温かい拍手を送る。当日は雨が降っていてちょっと肌寒かったけど、最後にあったかい気持ちになれた。

取材・文・写真●金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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