「プロとして失礼で陰湿だ」浅野拓磨の契約解除にパルチザンのレジェンドが激怒! 小笠原満男の元同僚「恩を仇で返した」

2021年05月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

19年夏にSDとして浅野を獲得

浅野の契約解除問題はまだ収まることがなさそうだ。(C)Getty Images

 浅野拓磨の契約解除問題の波紋は、まだ広がっている。

 セルビアの強豪パルチザンでプレーしていた浅野は5月2日、給料未払いやそれに対する不誠実な対応により、「リスペクトを感じられなくなった」として、クラブとの契約を解除したことを自身のSNSなどで発表した。

 しかし、クラブ側は「契約違反である」と反論し、国際サッカー連盟(FIFA)の管轄組織に提訴する姿勢を見せている。

 また、キャプテンのウラジミール・ストイコビッチが「裏切られた気分だ」とこぼせば、副主将のラザール・マルコビッチは「言葉が出ないほど失望している」と批判するなど、チームメイトからも厳しい声があがっている。

 カップ戦の決勝を残し、シーズン終了まであと3週間というところで、今シーズンにチームトップの18ゴールを挙げている攻撃の切り札を突然失ったのだから、落胆は小さくなかったのだろう。

 さらに怒りの声をあげたのが、2019年3月までパルチザンのスポーツディレクターを務めていた元ユーゴスラビア代表FWのイビツァ・イリエフだ。パルチザンを4度のリーグ制覇に導いたレジェンドで、メッシーナでは元日本代表MFの小笠原満男とチームメイトだった元点取り屋は、浅野の退団について「激怒した」と、セルビア・メディア『BLIC SPORT』が伝えている。

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「プロとして失礼で陰湿な行動だ。パルチザンが彼に借金を負っており、誰も彼の話を聞きたがらなかったというのは、真実とは何の関係もない」と厳しい言葉で切り出した41歳は、こう続けている。

「特にコロナ流行のために全世界が問題を抱えているときで、どこでも支払いが少し遅れることはありえる。そして、多くのヨーロッパのビッグクラブでも予算を削減してきた。選手として、私はいくつかの国を経験したが、財政状況が現在よりもはるかに良かったときでさえ、同様の問題がしばしば発生した。だが、それはこうした行為(契約解除)の言い訳にはならない」

 19年夏浅野を獲得した際のSDは、さらに「彼はパルチザンで最高のコンディションにあった。常にベオグラードを楽しでいるとも言っていた。なのに、明らかにセルビア、そしてパルチザンのファンに対して、誤った敬意を示した。そして、彼がキャリア最高のシーズンを送るのを手助けしたチームメイトを見捨てたんだ」と糾弾した。

「アサノを連れてきた時、始めはプレーできなかったが、我々はチャンスを与えた。そして、ここで彼はフォームを上げて、再び代表チームのメンバーになった。そして、彼がその恩を返したのがこのやり方だ」

 恩を仇で返したと批判したイリエフ。その舌鋒は極めて鋭かった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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