「我々が努力すべきなのは…」クロップ監督が明かした残り5試合のカギは?10年前の歓喜の瞬間も回想「爆発したね」

2021年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

残り5試合、CL圏内とは勝点差4

クロップ監督がチームの現状やドルトムント時代の思い出について回想した。(C)Getty Images

 英衛星放送『Sky Sports』が、現地時間4月30日付けでリバプールのユルゲン・クロップ監督の独占インタビューを公開。現在の心境を明かしている。

 来月54歳となるドイツ人指揮官はちょうど10年前、マリオ・ゲッツェやロベルト・レバンドフスキ、香川真司らのヤングタレントを擁し、ドルトムントを9シーズンぶりのブンデスリーガ制覇に導いた。レバークーゼンがケルンに敗れたことで優勝が確定し、本拠地が8万人を超える観衆の熱気に包まれた瞬間を、こう振り返っている。

「私たちがチャンピオンになると確信したのは、スタジアムのアナウンサーが『スイッチを入れろ!』と叫んだときだった。すでにオンになっていたが、そのことを知らなかったんだ。そして、『1-0ケルン!』と言った。スタジアム全体が完全に爆発したね。あれは素晴らしい瞬間だ。チームのほぼ全員にとって初めてのタイトルだったので、本当に特別で、全く予想外だったよ。素晴らしい日であり、素晴らしい思い出だよ」

 月日は流れ、現在指揮を執るリバプールでは、一昨シーズンにチャンピオンズ・リーグ(CL)、昨季はプレミアリーグのタイトルを獲得した。だが、今シーズンは連勝記録を続けてきたアンフィールでクラブワーストのホーム6連敗を喫するなど、苦しいシーズンを送っている。

 そんな今シーズンも残り5試合。クロップ監督は「ここ7、8試合を詳細に調べた」とし、勝利のカギに「決定力不足解消」を挙げている。
 
「我々が努力し続けなければならないのは、フィニッシュだ。最近の3試合では36回のチャンスで、2ゴール。それだけでは明らかに不十分だ。36回ものチャンスを作ったということは、何かしら正しかったことは示しているが、重要なのは最後の瞬間なんだ。一夜にして変化することは期待できないが、努力は怠らない。

 去年のようなサッカーではないかもしれないが、全てはその一瞬のためにある。点を取るか取らないかの違いだ。360度どこかを変える必要はない。私たちは、ただ改善し、クリックするだけでいいんだ」

 もちろん、欧州カップ戦への切符も諦めるつもりはない。

「我々には、まだヨーロッパのフットボールをプレーするチャンスがある。それがチャンピオンズ・リーグであれ、ヨーロッパリーグであれ、他のチームに大きく左右されてしまうが、それを言い訳にはしたくない。私たちには残り5試合残されているんだ。できるだけ多くの試合に勝つために全力を尽くすよ」

 最後は指導者としての信念を伝え、インタビューを締めくくっている。

「選手が悪い状態にあるときに、彼らを怒鳴りつけたりする方法などもある。それが理にかなっている場合もあるかもしれないが、私の経験では、あまり役に立たないことが多い。ほとんどの場合、人々は正しい情報を必要としているんだ。

 彼らには信頼が必要だ。もちろん、私もこのチームを信じることをやめない。今年はタフな年だ。私たちはこれを乗り越えなければならない。前に進み続けるよ」

 現在CL圏内の4位チェルシーとは勝点差4。2日には2位マンチェスター・ユナイテッドとの大一番を迎える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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