「理由は金じゃないか」ESL脱退を歓迎のクロップ、今後はUEFAの新CLを非難!「我々の声は聞いてもらえない」

2021年04月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

新CL方式の試合数は「不可能だ」

UEFAの新CLに対しても批判の声をあげたクロップ監督。(C)Getty Images

 雇い主が決めた方針への反対も辞さなかっただけに、"お上"の批判も不思議ではない。

 サッカー界を揺るがした欧州スーパーリーグ(ESL)構想は、事実上とん挫した。撤退クラブのひとつ、リバプールのユルゲン・クロップ監督は、オーナーの決定を歓迎している。クラブの参加表明直後、クロップはESLのコンセプトに反対の考えであることを明言していた。

 ただ、ESLが実現しなかったことで、次はUEFAが現行システムを見直すべきと訴える声は多い。英公共放送『BBC』によると、クロップも「スーパーリーグが議題から外れたのは非常に良いことだ。だが、新たなチャンピオンズ・リーグ(CL)も素晴らしくはないさ」と話している。

 UEFAは先日の理事会で、2024年からのCL新形式を承認した。参加クラブは32から36に増え、各チームが最低10試合をこなしてからベスト16が決まる。試合数は増えるかたちだ。

 現行体制でも過密日程を巡る議論が絶えることはない。それだけに、CLの新フォーマットを非難する声も少なくないのが現実だ。
 
 クロップは「(現行グループステージの)6試合ではなく10試合になれば、どこに組み込むのか分からないね」と話した。

「監督、選手、サポーターの声だけが、決して聞いてもらえないんだ」

 クロップは「UEFAはわれわれの声を聞かなかった。ESLもだ。いつもただ『もっと試合しろ』というだけ。新しいCLはどんな理由からだ?金じゃないか…。さらに試合が増えてどうすべきか分からないよ」と続けている。

「リーグに20チーム、カップ戦が2つ、クリスマスまでに欧州で10試合。これは不可能だ」

 ESLを目指した12クラブを強く非難したUEFAのアレクサンダル・チェフェリン会長は、クロップをはじめとする関係者の声をどのように受け止めるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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