“渦中”のアーセナル、GKの衝撃ミスでエバートンに25年ぶり黒星…指揮官は「クオリティを持ち合わせていない」

2021年04月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合前にはオーナーの辞任を求め、ファンが大挙

GKレノはトンネルで、エバートンに決勝点を献上する。(C) Getty Images

 勝負を分けたのは、痛恨のオウンゴールだった。

 現地時間4月23日に開催されたプレミアリーグ第33節で、9位のアーセナルは8位のエバートンとホームで対戦した。上位に食らいつくためにも、絶対に落とせない一戦だったが、得点を奪えずスコアレスで終盤に突入。そして、76分に衝撃の瞬間が訪れる。

 相手FWリシャルリソンに右サイドを崩され、クロスを送り込まれる。ボールはGKベルント・レノの正面に飛び、事なきを得たかと思われた。だが、レノはそれを取り損ね、痛恨のトンネル。ボールはそのままゴールに吸い込まれ、まさかのミスで失点を許してしまったのだ。

【動画】ドイツ代表GKレノが、イージーなボールを痛恨のトンネル(1分36秒~)
 
 この失点を取り返せなかったアーセナルは、英『Talk SPORT』によれば、エバートンとのホームゲームで1996年1月20日以来、25年ぶりに敗戦。24日に今節を戦う4位のチェルシーとは現時点で勝点9差で、チャンピオンズ・リーグ出場権の与えられるトップ4入りは絶望的となった。

 試合後、クラブ公式のインタビューに応じたミケル・アルテタ監督は、手痛い敗戦に悔しさを滲ませている。
 
「我々は最後の最後で試合に負けるには値しなかった。彼らよりも多くのチャンスを作り、ゲームをよりコントロールできていたと思う。ただ、私たちはいくつかの状況を解決するための明確さとクオリティを持ち合わせていなかった」

 ドイツ代表守護神に関しては、「ミスは誰にでもある」と擁護。すぐに、次に向けての切り替えを促している。

「誰もがエラーをするものであり、それはサッカーの一部だ。自分を奮い立たせ、次のチャレンジに集中するための準備をしなければならない」

 クラブを大きく揺るがした欧州スーパーリーグ構想の件で、試合前にはファンが本拠地エミレーツに押し寄せ、オーナーのスタン・クロンケ氏の辞任を要求するなど、物々しい雰囲気で始まったこの一戦。目を疑うような失態で黒星を喫するという、フラストレーションの溜まる結果となった。

 残りの試合で、チームは信頼回復を図ることはできるか。29日にはビジャレアルとのヨーロッパリーグ準決勝の第1レグが控えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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