現在、現地時間４月18日に創設が発表された欧州スーパーリーグ（ESL）と、欧州サッカー連盟（UEFA）ならびに国際サッカー連盟（FIFA）は真向から対立関係にある。

　ESLは、プレミアリーグのアーセナル、チェルシー、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、セリエAのインテル、ミラン、ユベントス、ラ・リーガのレアル・マドリー、バルセロナ、アトレティコ・マドリーの計12クラブの参戦が決定。さらに３クラブを加えた上記15チームを固定とし、前シーズンの成績に応じて５クラブを加えた20チーム制になると発表されている。

　この創設に怒り心頭なのがUEFAだ。アレクサンデル・セフェリン会長は、ESLに参加したクラブ、選手をFIFA主催のワールドカップやUEFA主催のチャンピオンズ・リーグ（CL）やヨーロッパリーグ（EL）に参加できなくなると"警告"している。
 

　今シーズンのCL、ELは、ともに準決勝まで予定を消化しているが、CLに勝ち残っているマンチェスター・シティ、レアル・マドリー、チェルシー、そしてELに勝ち残っているマンチェスター・U、アーセナルを追放した場合、CLはESLに参加していないパリ・サンジェルマンが「優勝」するのではという報道も流れた。

　しかし、米スポーツチャンネル『ESPN』は20日、「UEFAは現状のチームを追放する意志はないようだ」と報じた。

「UEFAは、反旗を翻した５つのチームの大会出場権は認める見通しだ。これはチームとの間に流れる緊張感を緩和する狙いがある可能性がある。セフェリン会長はスピーチでESLを猛批判したが、一方で『誰もが間違いをおかすものだ』とコメント。追放にはデメリットが伴うことも理解している」

　現時点では会長の発言以外はすべて憶測にすぎない。しかし、欧州のメガクラブが反旗を翻した一連の騒動は、今後も大きな動きを見せそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部