「決勝の前なんて狂っている」“教え子”ルーニーがモウリーニョの電撃解任に苦言「大きなリスクだ」

2021年04月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

2008年以来のタイトルが懸かった大一番を前に…

トッテナムの指揮官を電撃解されたモウリーニョ。そのタイミングに驚きの声が挙がっている。(C)Getty Images

 欧州スーパーリーグ創設発表でサッカー界が揺れるなか、その創設メンバーのひとつとなったトッテナムが、ジョゼ・モウリーニョ監督を解任したことも世界を驚かせた。

 トッテナムはここ1カ月でアーセナルとのノースロンドン・ダービーで逆転負けを喫し、ヨーロッパリーグでも2-0で勝利した第1レグのアドバンテージを生かし切れず、ディナモ・ザグレブに逆転負けでベスト16敗退。ニューカッスルやマンチェスター・ユナイテッドとの試合でもリードを保てずにポイントを落とした。

 プレミアリーグで7位につけるトッテナムは、消化が1試合少ない5位チェルシーに4ポイント差。批判や不満の声が上がっていた。ただ、4月25日にはマンチェスター・シティとのリーグ・カップ決勝を控えている。勝てば、クラブにとって2008年以来となるタイトルだ。

 それだけに、指揮官解任を決断したタイミングに疑問を投げかける声も少なくない。英紙『Daily Mail』によると、元ユナイテッドのリオ・ファーディナンドは、ポッドキャストで「週末には決勝だから、そのタイミングに驚いている」と話した。
 
「夏の解任に全額賭けられるか聞かれれば、イエスと答える。特にトップ4に入れなければね。だが、このタイミングは道理にかなわない。これからさらに影響があるはずだ。カップ戦決勝の1週間前に監督解任なんて、普通じゃないからね。狂ったタイミングでの狂った一手だ」

 また、同じく元ユナイテッドで、かつてモウリーニョの下でプレーし、現在は英2部ダービーで自分も指揮官を務めるウェイン・ルーニーも、「カップ戦決勝前の解任はクレイジー」と述べた。

「モウリーニョはトロフィー獲得を望む監督だ。それは見ていて明白だね。キャリアを通じて多くのトロフィーを勝ち取ってきた。シティとのカップ戦決勝に臨むチームを準備できる監督がいれば、それこそモウリーニョだ。そういう意味で、トッテナムはベストのシーズンでなかったのだから、クレイジーだし、大きなリスクだよ。外したかったのなら、決勝後を待つほうが道理にかなっていたはずだ」

 13年ぶりのタイトル目前で取った選択は、吉と出るか、凶と出るか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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